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4・7大飯原発再稼働阻止現地闘争に決起 (1013号7面)

 大飯原発に実力進撃するデモ

 4月7日、反戦青年委員会と全学連は、福井県おおい町にある関西電力・大飯原発3、4号機の再稼働を阻止すべく、現地闘争に起ち上がった。「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」の仲間も決起し、ともに闘いぬいた。
 午前10時45分、大飯原発の近くにある「はまかぜ交流センター」前に青ヘル部隊が布陣する。全学連の同志が、「反核燃闘争を闘う仲間」からの連帯アピール(別掲)の紹介と、闘争基調の提起を行なう。
 午前11時、いよいよ大飯原発に実力進撃するデモが開始される。デモ隊は、「大飯原発再稼働阻止!」と書かれた横断幕を先頭に、小浜湾の沿岸を通り、旗竿を手に大飯原発に向け進撃する。地元住民は窓を開け、デモ隊に注目する。大島半島の北端に設置されている大飯原発の入口はトンネルになっており、関係者以外は立ち入りが禁止されている。トンネルの前には、デモ隊に身構えたガードマンが配置され、阻止線が張られている。青ヘル部隊は、「大飯原発の再稼働を阻止するぞ」「すべての原発の廃止をかちとるぞ」「核燃料サイクル計画を粉砕するぞ」「日帝の核武装を阻止するぞ」と怒りのシュプレヒコールを思う存分叩きつける。大飯原発に肉薄する戦闘的デモを貫徹し、大飯原発再稼働阻止、すべての原発の廃止、日帝の核武装阻止に向けて、さらに闘いを強めていく決意をうち固め、現地闘争を終えていった。
 デモを闘いぬいた全学連の同志たちは、おおい町から福井市に移動し、午後3時30分からJR福井駅頭で、大飯原発の再稼働に反対する署名活動とビラまき情宣を闘いぬいた。「がんばってください」「もっと闘いを広げてください」と、署名活動への共感の声が寄せられた。
 大飯原発再稼働阻止の現地闘争を闘う意義は、労働者人民の実力阻止闘争を組織化し、地元住民の闘いへの決起を組織化することにあると同時に、大飯原発労働者みずからが再稼働阻止のストライキに決起することを呼びかけ、組織化することにある。
 「連合」加盟の「電力総連」傘下の関西電力労働組合は3月26日付で、「今冬の『節電のご協力』に対する御礼」なる文書を民主党議員に送りつけ、大飯原発再稼働を要求している。この文書では、「私どもは電気事業に携わる労働組合として、電力の安全・安定供給に向け、精一杯取り組んで参りますが、電力がご家庭や企業活動など国民生活へ大きな影響を及ぼすことを鑑みれば、安全が確認された原子力発電所の再稼働は不可欠であると考えております」なぞと主張している。

再稼働阻止のストライキを組織化せよ

 現在、電気産業労働者は、そのほとんどが「電力総連」に組織化されている。「電力総連」は、福島第1原発事故後の昨年9月の定期大会で、「原子力はベースロード電源(電力の安定供給のため、優先して運転される電源)だ。代替はない」「原子力は、現時点では電力の安定供給に必要な電源だ」と主張した。さらに、傘下組合からは、「原発が停止・廃止されると雇用がなくなる」(北陸電力総連)、「(原発推進など)方針上、文字にできないことはあっても、原子力を維持する立場は明確にして取り組んで欲しい」(東北電力総連)などの発言が相次ぎ、再稼働推進、原子力政策維持の一色で染められた。まさに、帝国主義労働運動の醜悪な姿を満天下にさらしたのだ。
 われわれは、この醜悪な電気産業労働運動を突破しなければならない。そのためにも、戦後労働運動の歴史のなかで生産管理闘争や停電ストを闘い、1978年には中国電力資本による豊北原発建設計画を地元住民との共闘で中止に追い込んだ、「日本電気産業労働組合」(「電産」)の闘いの地平を対象化しなければならない。
 「電産」は、戦後第1の革命期の渦中にあった1946年10月、生活給の獲得に向けた「電産争議」で生産管理闘争や停電ストを闘い、1947年の「2・1ゼネスト」に向かう過程では、国労とともに日本労働運動の中心的組合であった。資本制生産の基盤である電力を労働組合が掌握していたのだ。国家権力と資本は、「電産」の解体を目的として、1951年に「電気の供給の安定を図る」という表向きの理由を掲げて「電気事業再編成」―「電力九分割」を強行した。しかし、「電力九分割」後も「電産」は賃上げ闘争などを戦闘的に闘い続けた。これに対して、電力資本はレッドパージと御用組合の育成で「電産」の最後的解体に踏み込んだ。現在の東京電力労組は、この時にデッチ上げられた御用組合・「関東配電労組」を前身としている。1956年に「電産」は解散したが、「電産」中国地方本部は組織率一割の少数派ではあったが第一組合として闘い続け、1978年には豊北原発建設計画の中止決定をかちとり、加盟する「全電力」が「電力総連」に統合される1996年まで闘い続けたのである。中国電力が所有する原発が全国の電力会社のなかで一番少ないのは、「電産中国」の闘いがあったからだ。このような闘いの地平を発展させなければならない。
 一方、解雇撤回争議を闘う「非正規雇用」労働者は、原発での危険な被曝作業に日雇い労働者や派遣労働者が低賃金と無補償で使い捨てにされていることに対して怒り、闘いを開始している。われわれはこの闘いと結びつき、階級的革命的労働運動の前進で日帝の原子力政策を粉砕しなければならない。

大飯原発の再稼働を阻止せよ

 大飯原発は、関西電力が保有する原発としては最大規模で、柏崎刈羽原発、福島第1原発に次ぎ、日本で3番目の発電量を有している。大飯原発3号機(出力118万キロワット)は、1991年12月に運転が開始され、2011年3月から定期検査で運転停止中、大飯原発4号機(出力118万キロワット)は、1993年2月に運転が開始され、2011年7月から定期検査で運転停止中である。また、大飯原発1号機(出力117・5万キロワット)は、1979年3月に運転開始、2010年12月から定期検査で運転停止中、大飯原発2号機(117・5万キロワット)は、1979年12月に運転開始、2011年12月から定期検査で運転停止中である。
 経済産業省原子力安全・保安院は今年2月、関西電力が提出した大飯原発3、4号機の再稼働に必要なストレステスト(耐性評価)の一次評価結果について、「妥当」とする審査書をとりまとめた。そして、原子力安全委員会は翌3月、この「結果」について「妥当」との判断を決定した。これを受けて、首相・野田は、4月に入ってから関係閣僚会議を開催し、「原発の安全性を確認する新たな判断基準」を最終決定した。この「新たな判断基準」とは、経産省原子力安全・保安院がまとめた「電力会社に求める30項目の対策」(別掲)を元にした「安全対策」を2段階で実施するというものだ。第一段階は、原発の再稼働の条件とされる「深刻な事故を防ぐための緊急対策」「ストレステストの確認」で、第2段階は、「中長期的な安全向上策」とされる。30項目の「安全対策」は、「ヽ杏電源対策、⊇蠧眦典だ瀏対策、N箋僉γ躾綫瀏対策、こ頁射憧鑁紡察水素爆発対策、ゴ浜・計装設備対策」の五分野に分けられている。
 第1段階の13項目は「緊急対策」の位置づけで、「非常用電源喪失を想定した電源車の配備や建屋の浸水対策」「冷却機能の喪失に備えた消防ポンプ車などの配備」「水素爆発を防ぐため原子炉格納容器内の圧力を下げる『ベント』を停電時でも行なえるようにすること」などが柱となっている。しかし、これらはすでに、福島第一原発の事故後に講じられており、政府は、「現段階でも津波による全電源喪失、炉心溶融などは防げる」と言っているに等しい。まさにデタラメな「基準」である。この「新たな判断基準」を受けて、経産省は、関西電力に対して大飯原発3、4号機の「安全性向上計画(工程表)」の策定を指示し、関西電力社長・八木は4月9日、経産相・枝野に「工程表」を提出した。そして、4月13日に開催された六回目の関係閣僚会議で、大飯原発の再稼働は「妥当」との判断が下された。経産相・枝野は、翌14日にも福井現地に乗り込み、福井県知事・西川とおおい町長・時岡に再稼働を迫ろうとしている。
 ストレステストだの、政府の審査だの、「新たな判断基準」だのは、再稼働のための電力会社と国との出来レースにすぎない。大飯原発再稼働を実力で阻止していかなければならない。

日帝の核武装を阻止せよ

 福島第一原発事故は、今も「収束不能」の状態で、放射性物質を放出し続けている。大気・土壌・海の放射能汚染は拡大し続け、労働者人民は被曝を強制されている。
 日帝は、米帝(104基)、仏帝(58基)に次ぐ「世界第3位の原発大国」を自負してきたのだが、それが「世界有数の地震大国」の上に築かれていることの危うさは、すでに現実が余すところなく示している。日帝がそんな危険を承知の上であえて「安全だ、クリーンだ」と強弁して原発建設を推進してきたのは、そして労働者人民に塗炭の苦しみを強いる大惨事を経験した今もなお原発に固執するのは、すべて核武装のためだ。核兵器開発のために蓄積してきた材料と技術、そして「原子力の平和利用」という名の隠れ蓑を手放したくないからだ。
 福島第1原発の事故後、定期検査を終えて再稼働した原発はなく、全国54基のうち稼働中は北海道電力泊原発3号機だけであり、これも5月5日までに定期検査で停止する。政府とブルジョアジーは、「原発の再稼働が実現しなければ、5月5日までに全原発停止の事態になる」と、危機感を露わにしている。政府とブルジョアジーが恐れているのは「電力不足」なぞではない。「全原発停止でもやっていける」ことが満天下に実証されてしまい、「では、何のための原発だったのか」が露呈して、反原発の闘いの拡大をもはや抑え込むことができなくなることだ。再稼働を何としても阻止しなければならない。
 現在停止中の原発の再稼働を阻止する闘いと同時に、原発の新増設を阻止する闘いに起ち上がらねばならない。日帝は、2020年代に少なくとも14機の原発を新増設することを計画してきた。現在「建設中」の原発は、中国電力・島根原発3号機(島根県松江市、運転開始予定2012年3月とされていたが延期され未定)、Jパワー(電源開発)・大間原発(青森県大間町、運転開始予定2014年11月)、東京電力・東通原発1号機(青森県東通村、運転開始予定2017年3月)の3機である。このうち東通原発1号機については、「福島第1原発事故の賠償負担で、東京電力が建設資金を確保する見通しが立たないため、建設を断念する公算が大きくなっている」とも伝えられているが、島根原発3号機については、中国電力社長・苅田が「9割超という工事の進捗状況を考えても…試運転、営業運転に入りたい」と主張しており、福島第1原発事故を受けて工事が中断したものの、2012年内早期の稼働が狙われている。残りの11機が「建設計画中」なのだが、とりわけ「準備工事」が強行されてきた中国電力・上関原発1号機(山口県上関町)については、早期着工が狙われている。
 再稼働・新増設を阻止すると同時に、核燃料サイクル計画の完成を阻止し、核燃料サイクル基地を解体しなければならない。核燃料サイクルの中核施設である日本原燃・六ヶ所再処理工場(青森県六ヶ所村)の「2012年完成」に向けた攻撃が加速している。工事完成期日は、これまで相次ぐ事故などで18回も延期されてきたのだが、いよいよ完成―本格操業に向かって最後の突撃に入っているのだ。試験運転―本格操業を阻止せよ。高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃止をかちとれ。「プルサーマル計画」推進を阻止せよ。
 大飯原発の再稼働を許すのか否かは、日帝の原子力政策の延命を許すのか、それともこれを葬り去るのか、その重要な焦点となる。大飯原発再稼働を絶対阻止しなければならない。核武装阻止の革命的反戦闘争と1つのものとして、反原発・反核燃闘争の大爆発をかちとれ。

「反核燃闘争を闘う仲間」からの連帯アピール

 大飯原発再稼働阻止闘争を闘いぬいている仲間の皆さん。
 4月5日、野田政府は、暫定的安全基準を了承したとして、大飯原発の再稼働を強行しようとしています。大飯原発の再稼働を手始めに全国の原発を再稼働しようとしているのです。
 福島原発事故により、福島県内だけでなく、東北から関東、静岡まで放射能で汚染されました。原発事故は多くの住民の土地、家、仕事、生活、そして将来までも奪いました。危険な原発の再稼働を絶対に許すことはできません。
 福井の高速増殖炉「もんじゅ」と六ヶ所再処理工場は、核燃料サイクルの最重要施設です。失敗続きの「もんじゅ」と同じように六ヶ所再処理工場も最終試運転段階で高レベルガラス固化体作りに失敗し、停止しています。
 私たちは、六ヶ所再処理工場を絶対に稼働させないため全力で闘いぬいています。
 若狭は、原発、高速増殖炉「もんじゅ」など、下北と並ぶ核施設密集地域です。
 大飯原発の再稼働阻止闘争は、全国の反原発闘争の最前線であり、絶対勝利が求められます。青森の反核燃闘争と福井若狭の大飯原発再稼働阻止闘争は、今まさに同時に闘われています。頑張りましょう。ともに勝利しましょう。