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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

8・9狭山上告棄却35ヵ年糾弾闘争に決起(1029号5面)

御茶ノ水駅頭で情宣闘争を闘う

 1977年、最高裁第二小法廷裁判長・吉田は無実の部落民=石川一雄氏に対し上告棄却決定をうち下ろした。この上告棄却によって1974年10月31日の東京高裁・寺尾による反革命差別判決=「無期懲役」が確定した。上告棄却から35年経過した今なお石川氏は「見えない手錠」で縛りつけられている。第3次再審闘争が正念場を迎える中、反戦・全学連の部隊は、怒りも新たに部落民虐殺宣言に他ならない狭山上告棄却に対して、8・9上告棄却35ヵ年徹底糾弾の闘いに決起した。

 8月9日、午前10時、反戦・全学連の部隊は御茶ノ水駅頭に登場し、すぐさま青ヘルメット・ゼッケンを身につけ、横断幕を掲げ力強いシュプレヒコールを駅頭一帯に轟かせる。「8・9上告棄却35ヵ年糾弾」「東京高裁は事実調べを行なえ」「東京高検は全証拠を開示しろ」「石川氏と共に闘うぞ」「第3次再審闘争に勝利するぞ」「狭山闘争の勝利をかちとるぞ」とシュプレヒコールが響き渡る。駅頭を行きかう労働者、学生の注目を集め情宣とビラまきが開始される。御茶ノ水駅頭は夏休みとあって、夏期講習やサークル活動に行く学生や若者、また買い物の家族連れなどが絶えることなく行きかい、多くの労働者が交差点を渡っていく。アジテーションは狭山事件が捜査、逮捕から取り調べ、裁判の全ての過程において部落差別に貫かれていることを暴露しながら、石川氏の無実を訴えかける。そして第3次再審闘争が正念場を迎えている今日、狭山闘争勝利へ向けともに決起することを呼びかけた。多くの労働者や学生はアジテーションに耳を傾け、横断幕を見上げながらビラを受け取っていく。「第3次再審闘争に勝利しよう」「第3次再審棄却策動を阻止しよう」「石川氏とともに闘おう」「狭山闘争の勝利をかちとろう」と声をかけながらビラを撒いていく。用意したビラは次々と手渡され、あっという間になくなった。圧倒的な労働者の支持をうけ情宣行動を行なう部隊に対し、私服公安・警察権力は、やる気もなく暑さに耐えられず日陰を求め移動する情けない姿をさらしていた。最後は、ほとんど全員が駅の改札前の日陰にジトっと固まって、ぼうっと突っ立っているだけであった。

 反戦・全学連の部隊は権力の弾圧を一切寄せつけることなく、8・9狭山上告棄却35ヵ年糾弾の情宣闘争を貫徹した。

第3次再審棄却策動を阻止しよう

 第3次再審闘争は2006年に石川一雄氏と狭山弁護団が東京高裁に請求書を提出してから5月23日で丸6年が経過し7年目へと突入している。まさにいつ決定が出てもおかしくない状況へと突入しているのだ。4月23日には第10回目の「三者協議」が開催された。検察側はスコップに係わる18点の証拠と筆跡に関する証拠1点の計19点の証拠を開示している。しかし、弁護団が要求する「万年筆を隠したとされる場所の図面」や「筆跡関係で番号が抜けている証拠の特定」については回答を出さず、殺害現場に関する証拠もいまだ開示しようとしていない。これまで80点あまりの証拠開示がされてはいるが、石川氏の無実を示す物的証拠について「不見当」を繰り返し、いまだ隠し持ったままである。また、検察は3月30日付けで弁護団が提出した筆跡鑑定、法医学鑑定に反論する筆跡に関する意見書と法医学鑑定に対する意見書二通を提出している。あくまでも「部落民である石川氏が犯人」として狭山弁護団と真っ向から対峙する構えを強めているのだ。

 東京高裁・小川は、東京高検が石川氏無実を明らかにする多くの証拠を隠し持ちながら証拠開示を拒否していることを承知の上で、自身も事実調べを行なおうとせず傍観を決め込んでいる。ずるずると時間稼ぎをし、虎視眈々と第3次再審棄却を策動しているのである。弁護団は4月19日付けで「『犯行現場』に関する再審請求補充書」「証拠開示に関する意見書」「Oさんの証人尋問の早期実施に関する要請書」「証拠開示勧告申立書」「鑑定嘱託申立書」などを提出している。次回第11回目の「3者協議」が半年後の10月に設定されていることから、この間にいつ棄却がうち下ろされてもおかしくない状況になっているのだ。

 「完全」な密室化のなかで、証拠開示を拒否し続ける東京高検と事実調べを行なおうとしない東京高裁・小川の下で「3者協議」が進行している。他の「冤罪事件」と比較しても異様な状況なのだ。このことをこそ、弁護団は強く批判するべきだ。今こそ、東京高裁に事実調べを、東京高検に全証拠開示を迫る徹底した闘いをうちぬき、第3次再審棄却策動を粉砕していかなければならない。

 狭山闘争は、差別裁判、階級裁判を強行し続ける国家権力を徹底糾弾し、打倒する闘いである。いかなるペテンも居直りも決して許してはならない。司法―国家権力にありもしない「公正・中立」を求めるのではなく、徹底した糾弾を闘うことこそが狭山闘争の勝利をかちとる道なのだ。狭山闘争を「冤罪事件」「司法の民主化」運動として路線化し、「3者協議」にのめり込みながら狭山闘争の幕引きを加速する部落解放同盟内社民・こえ派の策動を突破し、〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の旗幟を鮮明に、階級的共同闘争、大衆的実力闘争・武装闘争で、第3次再審闘争勝利へ進撃しよう。狭山闘争の歴史的勝利をかちとろう。

部落解放運動の革命的飛躍をかちとろう

 野田政府は、朝鮮反革命戦争突撃下、部落解放運動解体攻撃を推し進めようとしている。そのために、部落解放運動の生命線である差別糾弾闘争の解体攻撃を強め、「人権救済機関設置法(人権救済法)」の成立を画策している。通常国会が混迷し一旦は「先送り」と言われていたが、会期を9月8日まで大幅延期し「消費税増税法」を成立させたことで、首相・野田は8月1日には民主党の「人権政策推進議員連盟」の中野寛成と官邸で会い、「人権救済機関設置法」について「頭の整理ができたので、しっかりと対応したい」などと言い放ち、成立を狙っている。

 「人権救済機関設置法」案は「人権委員会」を法務省の外局に設置し、中央に事務局を置いた上で全国各地に事務局職員を配置することを定めている。「人権委員会」は「人権侵害及び差別助長行為」に対し、「任意調査」を行ない、差別事件を起こした者に対して、「説示、勧告、通告、告発、要請」ができ、さらに解決のため「調停、仲裁」を行なうことを規定している。いかに、「人権委員会」を「3条委員会」と規定して「政府からの独立性」を強調しようとも、そもそも「人権委員会」自体が、衆参両院の同意を経て首相が任命するものなのだ。日帝警察の頂点に位置する「国家公安委員会」も「3条委員会」であり、「人権委員会」も国家権力の意思に沿った機関になることは明白である。

 「人権救済機関設置法」が成立すれば、差別事件に対して「人権委員会」が裁決の主導権を握ることになる。そうなれば「差別か否かはすべて国家が裁く」「差別糾弾闘争をやれば弾圧する」ということになり、戦闘的部落大衆の闘いは弾圧され、激発する差別事件に対して犹爐猟戚朖瓩魘制されることになる。まさに「人権救済機関設置法」案は、部落民を差別と迫害の渦に叩きこむ反革命差別「法」案なのだ。

 資本主義社会の危機の深化のなかで、部落差別はますます拡大・再生産され差別事件が後を絶たない。全国で拡大・激化する差別事件に対して徹底した差別糾弾闘争で闘いぬくことでこそ、部落差別の根底的廃絶をかちとることができるのだ。

 差別を拡大する「人権救済機関設置法」の成立を許さず粉砕しよう。部落解放運動の戦争翼賛運動=ファシズム融和運動への転換攻撃を粉砕し、戦争遂行の野田政府を打倒し、日帝国家権力を解体しよう。朝鮮反革命戦争突撃を粉砕する革命的反戦闘争の大爆発をかちとろう。今こそ部落解放運動の革命的飛躍・前進を切り拓け。