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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

12・12法相・谷垣による死刑執行を弾劾する(1085号28面)

 2人の死刑執行を徹底弾劾する

 12月12日、法相・谷垣の死刑執行命令により、2人の死刑囚の死刑執行が強行された。東京拘置所に収監されていた藤島光雄死刑囚と、大阪拘置所に収監されていた加賀山領治死刑囚が、国家権力の手によって虐殺されたのである。

 2012年12月に安倍極右政府が発足してから1年が経過したが、安倍政府はこの1年間で4度目の死刑執行に踏み込むハイペースぶりを見せている。執行者数も、2013年の1年間で8人を数えるに至った。2008年に当時の法相・鳩山邦夫(福田政府)、保岡興治(福田政府)、森英介(麻生政府)の手で計15人の死刑執行が強行されて以来の多さである。3年3ヵ月間の民主党主導の連合政府下での死刑執行数が9人であったことを考えれば、安倍政府の死刑執行の多さが歴然としている。今回の死刑執行によって、全国の拘置所に収監されている死刑囚は129人となった。

 死刑執行にあたり法相・谷垣は、「いずれの事件も、身勝手な理由から被害者の命を奪った残忍な事件。記録を精査した上で慎重に判断した」と言うのみで、死刑執行に至る明確な判断基準は一切明らかにしなかった。その上で、「死刑は国民が支持している。現状、死刑制度を維持していくことに変わりはない」と言いなして死刑執行を正当化したのである。

 日帝・法務省は、死刑執行にあたり今回も死刑囚の名前と犯罪事実、執行場所を公表した。ブルジョア・マスコミを使って犯罪事実を大々的に宣伝することで、死刑囚が「凶悪な人格」であることを印象づけさせている。このことで、「これだけ凶悪な人間ならば、死刑で当然」ということをアピールし、「死刑推進の世論」を形成しようというやり方である。法務省は、今回もまた、死刑執行に対して都合の悪い情報は伏せたまま、ただただ「死刑執行支持の世論」を作り、死刑反対運動を圧殺することを目的に「情報公開」を行なったに過ぎない。

 今回、死刑執行された2人のうち、藤島死刑囚は過去に数回再審請求をしており、年明けに新たな再審請求を準備していた矢先の執行だった。加賀山死刑囚は2012年8月の死刑確定からわずか約1年4ヵ月での、異例の早期執行であり、今後の「ベルトコンベアー」のごとき早期の死刑執行に道を拓くものとなった。

 法相・谷垣による2人の死刑執行を徹底弾劾する。

死刑制度の撤廃を

 世界198ヵ国のうち、欧州連合(EU)加盟国を含む、3分の2以上の国が死刑を廃止している。死刑制度の廃止への流れは続いている。主要帝国主義国で死刑執行を継続しているのは日帝以外には米帝だけという状況である。

 死刑執行を乱発する日帝政府に対する非難が、世界中からあがって久しい。元々歴代の日帝政府は、国連総会決議、国連人権理事会の普遍的定期審査、そして国際人権規約委員会の勧告等で、再三、死刑の廃止に向けて努力することを強く要請されているが、一切無視を決め込んだままである。

 「死刑執行を望む世論」なるものは、重要な情報を国家権力のごく一握りの人間が握り、「世論」を都合よく誘導した末に作られたものである。その一例として、内閣府の行なう「世論調査」では、「日本国民の8割以上が死刑制度を容認している」と結論づけているが、実際には「死刑容認」を誘導する内容の設問の結果、生み出されたものでしかない。

 実際には、死刑執行自身にたいする、労働者人民の広範な疑問があるのは間違いない。警察権力が無実の労働者人民を不当逮捕してウソの「自白」を強制し、「物的証拠」を平気で捏造し、司法権力が追認して労働者人民を監獄に叩き込んでいく横暴ぶりが暴露されている。労働者人民のあいだで、そんな国家権力に対する広範な怒りが噴出している。

治安管理強化を許すな

 死刑制度そのものが戦時体制形成の一環としての攻撃であることを見逃してはならない。安倍政府は、死刑制度を堅持することで、かつての治安維持法弾圧のように、戦争に反対する者や勢力を極刑によって爐澆擦靴甅瓩箸靴撞垰Δ掘△△襪い六犒瑳更圓鰈喝することで組織壊滅型弾圧を加速させようとしているのだ。そして、日帝国家権力は、東アジア反日武装戦線や連合赤軍の死刑執行にも踏み込もうとしている。

 安倍政府は、治安管理強化を進めている。安倍政府は12月6日、「特定秘密保護法」を労働者人民の広範な反対運動の広がりを抑えつけて強行成立させた。安倍政府の次の狙いは、「共謀罪」新設である。「特定秘密保護法」成立直後に、安倍政府が「共謀罪」新設を規定する「組織的犯罪処罰法」改悪の検討に入ったことが報じられた。「2020年東京オリンピック」の「警備強化」を名目に、治安管理強化を加速させようというものだ。12月12日の段階で官房長官・菅が、次期通常国会での提出を見送ることを明言したが、戦時体制形成の一環としての「共謀罪」新設の策謀は続いている。「東京オリンピック開催」をステップに、労働者人民の管理・統制を強化し、弾圧と戦争動員を一挙に進めようとしているのだ。こんな安倍政府の策謀を、阻止しなければならない。

 安倍政府の戦争政策の一環としての治安管理強化なぞ、断じて許してはならない。労働者人民の闘いで死刑制度を撤廃させよう。戦争遂行にひた走る安倍極右政府を打倒し、日帝国家権力解体へ進撃しよう。