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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

3・31全国寄せ場・日雇い労働者が対厚生労働省団交、対日本経団連・日本建設業連合会(日建連)追及―弾劾行動を闘う (1096号7面)

 3月31日、全国寄せ場交流会が呼びかける寄せ場春闘集中行動が東京で闘いぬかれた。

 2014年春闘において安倍政府は、失速必至の「アベノミクス」を救済するために、「賃上げによる消費拡大」を喧伝してまわった。「連合」傘下の産別大手組合は、消費税増税分にも届かない「賃上げ」で屈服し、春闘の幕引きを図るという始末だ。増大する「非正規雇用」労働者は、わずかばかりの賃上げすらカヤの外に置かれている。建設産業で呻吟してきた日雇い労働者・寄せ場労働者はアブレ地獄に叩き落されたままだ。

 全国寄せ場交流会に結集する日雇い労働者は、帝国主義労働運動―「連合」の屈服を踏みしだき、反戦・反合・政府打倒の2014年春闘の一環として、東京・山谷に結集し、全国寄せ場春闘集中行動に起ち上がった。

山谷での総決起集会で春闘集中行動の決意をうち固める

 早朝、山谷の城北労働・福祉センター(センター)前の路上では、山谷の仲間たちが、この日の行動に備えるべく、炊き出しに結集してくる。全員が赤ハチマキを締め、てきぱきと作業をこなしていく。そして6時半、山谷の仲間たちを中心にした情宣隊が、スーパー「島田屋」前の交差点に「ワッショイ! ワッショイ!」のかけ声をあげ、進出する。山谷の仲間たちに「寄せ場春闘集中行動に起ち上がろう」「ピンハネとアブレを押しつけるゼネコンを追及しよう」「失業対策をとらず『非正規雇用』労働者を増やすことを狙う厚生労働省を許すな」「経団連を日雇い労働者の怒りで包囲しよう」と呼びかける。ビラを受け取った労働者はセンターに続々と集まってきた。

 7時、炊き出しがスタートすると、湯気の立ちのぼる熱々のご飯とトン汁をすすって仲間たちは腹ごしらえすませる。

 7時半、全国寄せ場交流会の仲間が前段の集会を開催する。まず気合の入った「仕事よこせ!」のシュプレヒコールをあげた。司会の仲間が今日の行動の内容と時間割について簡潔に提起を行ない、結集した支援の仲間が連帯あいさつを行なう。東京都地域連合労働組合の仲間は、「『非正規雇用』労働者の切り捨てを許さず、アブレと野たれ死に抗して闘う寄せ場、日雇いの仲間とともに政府と資本を追及していく」と決意を明らかにした。神奈川県地域連合労働組合の仲間は「『アベノミクス』で労働者の生活はいっそう苦しくなっている。政府は労働者を使い捨てにするため『労働者派遣法』改悪など労働法制の改悪を準備している。絶対に許していってはならない」と檄を飛ばした。つづいて、沖縄・首里日雇労働組合の仲間からの連帯アピールが読み上げられる。沖日労は、「30日『春闘・討論会』を開催した」「今日、労働者階級にとって文字通りの意味で『闘わなければ生きていけない』時代が到来している」「闘いを渇望する仲間はたくさんいる。そうした仲間たちと結合し、『九割非正規化』攻撃を打ち破ろう。最低最悪の安倍政府を打倒しよう」。沖日労からのアピールに対して仲間たちは圧倒的な拍手で応えた。集会の締めくくりに全国寄せ場交流会に結集する福岡・築港日雇労働組合、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」、そして東京・山谷日雇労働組合がそれぞれ春闘集中行動を最後まで戦闘的に闘う決意を明らかにする。センター前での前段集会をやりぬき、仲間たちはマイクロバス、ワゴンに分乗して、春闘集中行動の第一弾として八丁堀の日本建設業団体連合会に向かって出発した。

アブレと野垂れ死にを押しつけるゼネコンに怒りが爆発

 日建連が入る東京建設会館前に集結した全国寄せ場交流会の仲間たちは、怒りのシュプレヒコールを上げ、直ちに交渉代表団の仲間を送り出していく。

 交渉は、(1)「公共工事設計労務単価」通りの賃金を支払え(2)日雇雇用保険制度を守れ(3)「偽装請負」・建設現場への派遣労働を撤廃しろ、の3点をめぐって展開された。特に、賃金ピンハネの問題へのゼネコンの対応を追及していった。政府・国土交通省が労働力確保のため、2013年、2014年と「労務単価」の引き上げを行なっている。だが末端の労働者の賃金=デズラは変わっていない、逆に下げられているという事実を仲間たちが日建連に突きつけていった。常務理事・福田は、「賃金をちゃんと支払うようにとゼネコンや専門工事業者にはお願いしている」「みなさんも安い賃金の業者の仕事は断ってください」などと言う始末だ。アブレに苦しめられている労働者はケタオチの仕事も断ることができずにいる。そんな実態を無視した発言に対して交渉団の仲間の怒りが爆発する。「無責任だ。仕事を断ったら日建連がちゃんと保証してくれるのか」。また福田は、「重層下請けの問題は業界としても解決していかなければならないと思っている」「下請けも三次以内にしようと会員企業に啓発している」。仲間は、「賃金ピンハネ、保険未加入など問題を解決するためにも元請けゼネコンが現場で働く労働者の雇用について責任を果たせ、直接雇え」と要求する。交渉団の仲間たちは、約30分にわたって日建連を追及し、会館前で情宣と集会をうちぬいている仲間と交渉後に合流すると、再び日建連に対して怒りのシュプレヒコールを叩きつけていった。

「仕事を出せ、仕事をつくれ」と厚生労働省を追及

 日建連を追及する闘いをやりきった全国寄せ場交流会は、次に霞ヶ関に登場し、厚生労働省との団体交渉と追及の闘いを爆発させた。

 午前10時半、厚生労働省の前に赤旗をなびかせ横一列に整列し、「厚生労働省は失業者に仕事を出せ」「野宿労働者に仕事をつくれ」とシュプレヒコールをあげる。交渉団が選抜され、「交渉団ガンバレー」の声援を受け、交渉団は対厚生労働省交渉に臨む。

 厚生労働省との交渉では、(1)国も「公的就労事業」を行なえ(2)日雇雇用保険未加入の違法業者をなくせ(3)「労働者派遣法」を撤廃せよ(4)生活保護制度の改悪をやめろ、という4点に絞って追及する。アブレに苦しむ仲間たちの関心は、(1)の失業対策に関わることに集中した。厚生労働省の役人の回答によれば、失業問題の対策として実施しているのは、日雇い労働者向けの技能講習事業、そして求職者に対して「就職支援ナビゲーター」を配置して「求人企業とのマッチング」を行なうことだという。仲間が、「どれだけの人が就職できたのか実績を出せ」と問いただすと、「技能講習を受講した人800人のうち56パーセントが就職できている」と答えた。しかし、さらに突っ込んで「就職後も仕事に定着できているのか追跡調査をしているのか」と問いただすと、「ホームレスの方が自立支援センターに入所して、就職後もセンターから通ってアパートなどを借りる資金をためて自立していると思う」と推測でしか回答を示せない。仲間からは、「自立センターから一度就職しても、センター退所した人の80パーセントがホームレス状態に戻っているんだ」と怒りの声が上がった。またある仲間は、「仕事が増えてるといっているが、おれはフォークリフトの講習も受けて資格も取ったが、65歳を越えた高齢者を雇う業者はいない、いっぺん山谷に来て現状を見てみろ」と鋭く迫った。建設業では人材不足と言っているが、山谷をはじめ全国の寄せ場では現金日払いの仕事は激減している。こうした現状を放置して個人レベルの「マッチング」、民間の仕事に任せるだけでは失業問題が一向に解決しないのは明らかだ。しかし国=厚生労働省は、「求人倍率も一倍を超え、雇用情勢は改善している」として恒常的な失業状態に置かれている寄せ場労働者については「見殺し」にしていくという対応なのだ。1時間を超える仲間たちの追及に窮した役人どもは、「約束の時間がきた」と「時間切れ」を理由に正面切った回答をすることなく交渉を打ち切った。

 交渉団の仲間たちは弾劾の声をあげ、外で抗議・情宣行動を闘う仲間と合流し、再びシュプレヒコールを厚生労働省にたたきつけると日本経団連弾劾の行動に移っていく。

日本経団連に日雇いの仲間の怒りが爆発

 大手町の経団連会館の前に全国寄せ場交流会の仲間たちが、怒りに燃え、結集する。歩道は仲間たちで埋め尽くされた。

 まず、「日本経団連は労働者の使い捨てをするな」「生活できる賃金を出せ」「失業を押しつけるな」「日雇い労働者の声を聞け」とシュプレヒコールを叩きつける。そして、用意した抗議文を読み上げる。「日本経団連が発表した『労働政策委員会報告(経労委報告)』は、労働者に対する賃下げ、『九割非正規化』、『解雇自由化』、『残業代ゼロ化』攻撃の宣言だ。『月例賃金の値上げだけが賃上げではない』としてベースアップの要求をつぶし、社会保障費負担をなくすために、社会保障制度そのものの解体さえねらっている」「また、日本企業が進出するインドネシアで、賃上げ、『正規雇用』、組合結成を要求した100万人のストライキ決起に対して『海外労使紛争を労使一体で未然に防げ』と号令している。このような労働者に対する悪辣な攻撃を仕掛ける日本経団連を弾劾する。そして春闘つぶし・春闘破壊を絶対に許さない」「この間、日本企業は250兆円を超える現金・預金をためこんでいるにもかかわらず、1997年以降、労働者への賃下げを強行し、『非正規雇用』労働者を低賃金でこき使った挙句、使い捨てにしてきた」「『アベノミクス』による円安とインフレによって2013年の実質所得は、前年よりも低下している」「労働者人民はこれから消費税の増税によっていっそう暮らしが破壊されようとしているが、自動車をはじめとする輸出産業は莫大な税金の還付を受け、肥え太ろうとしている」「おれたち全国の寄せ場労働者、野宿労働者は、自らの生存をかけて、全国5000万労働者の先頭に起ち『仕事をよこせ』『生活できる賃金よこせ』の怒りの声を日本経団連に叩きつける」。

 抗議文を読み上げた代表の仲間を先頭に、全国寄せ場交流会の仲間たちは正面玄関に迫った。玄関前ではガードマンが仲間の行く手をさえぎろうと立ちはだかった。「通せ」「日本経団連に用がある」と仲間たちがガードマンにつめ寄る。しかしガードマンは、「文書は郵送でお願いしています」「入れるわけにはいきません」と妨害にでる。仲間たちは、日本経団連側の対応にさらに怒りを倍加させた。そして、「日本経団連は出てこい」「おれたちの声を聞け」とシュプレヒコールで怒りをたたきつけた。

 早朝から山谷に結集して、日建連、厚生労働省、日本経団連と寄せ場春闘集中行動をやりぬいた全国寄せ場交流会の部隊は、経団連会館の近隣にある公園に移動し、集約の集会をもった。仲間が「本日の闘いをやりきった団結で、さらに各地区・各寄せ場で業者・手配師に対し、また行政に対して、『仕事よこせ』の闘いを巻き起こしていこう」と集約提起を行ない、締めくくりに福岡・築港日雇労働組合の仲間の音頭で「団結ガンバロー」を三唱しこの日の闘いを終えていった。



3・30 沖日労が「春闘・討論会」を開催 〈沖縄〉

 3月30日、沖縄・首里日雇労働組合は「春闘・討論会」を開催した。多くの首里の寄せ場の仲間が集まった。「春闘・討論会」は「報告・討論会」と「ビデオ上映会」の2部構成で行なわれた。

 「報告・討論会」では、第1に、全国寄せ場の仲間たちの闘いが報告された。全国寄せ場の日雇い労働者による厚生労働省への「春闘要求(申し入れ)」の資料が配布され、読み合わせが行なわれた。仲間から、「貧困ビジネス」について「生活保護の手続きをする替わりに、『食費』『住居費』といった名目で生活費のほとんどを取り上げてしまう団体が身近にもある。もっと実態を知りたい」と意見が出される。その実態については今後も情報交換し合うこととした。つづいて、「空き缶回収防止条例」制定に反対する福岡・築港日雇労働組合の闘いが報告された。仲間から「かつて那覇市においても条例化が問題となっていた時期もある。今後も注視する必要がある」と提起を受ける。

 第2に、消費税増税と「年2パーセントの物価上昇目標」を掲げる「アベノミクス」に関する討論へ進む。資料によると、年収250万円未満の場合、増税による負担は税率8パーセントで1年間に約7万2000円増、10パーセントで11万8000円増となる。日銀総裁・黒川は、「賃金が上昇せずに、物価だけが上昇することは、普通には起こらない」というが、「年収250万円未満」の大部分は「賃上げ」とは無縁の「非正規雇用」であり、増税と物価上昇がそのまま生活苦に直結するのである。政府は、「低所得者対策」として「臨時福祉給付金」「子育て世帯臨時特例給付金」などを支給するとしているが、なんの解決にもならない。しかも、若年層の爛錙璽ング・プア(働く貧困層)瓩梁燭が支給対象外となるともいわれる。こうした負担増を強いる「アベノミクス」に関して、政府への怒りの声が上がった。ある仲間は原発労働を扱った報道番組を紹介し、「全国の原発を渡り歩く労働者が過酷な状況を強いられている。その責任は政府にある」と指摘する。労働者の要求と対立する「アベノミクス」を根底から打ち砕くためにも、「正規」―「非正規」を貫く団結を強化し闘わねばならない。

 第3に、沖縄の経済・政治状況に関して報告される。沖縄経済に関する各経済指標は、軒並み「好調」を示している。建設業界も「活況」を示すが、首里の寄せ場ではひとつの業者すら来ない日が続いている。4月以降、仕事が途切れる不安が拡がっている。また首里の仲間から、「シルバーセンターから労働者を雇い入れて、賃金抑制を図っている業者もある」という指摘が出された。「シルバー人材センター」を通すと、例えば「技術・技能分野」の「大工・塗装」は日給6000円とされる。寄せ場労働者とは作業時間や作業内容が異なるものの、仲間たちへの賃下げ圧力となって跳ね返ってきている状況がある。名護新基地建設問題については、辺野古問題が分かりやすくまとめられている「心に海染みり」というカラー刷りの資料が配布され、政府が強引に進める「建設計画」が詳細に説明された。仲間が一言、「『県』民が許さないだろう」と言うと全員が納得した。さらに、「県」発行の資料をもとに、経済的な側面から基地返還について説明がなされた。仲間からは、「那覇新都心はかつて基地だったが、そこで働いていた人はわずかだった。今では雇用者数は100倍だ。基地は即刻返還すべきだ」「普天間基地で働く労働者はわずか200人。基地労働者の失業の問題もあるが、返還させて雇用を生み出せば解決できる問題だ」といった意見が出される。われわれは「戦争のための軍事基地は、沖縄にもどこにもいらない」という立場を堅持し、基地解体・軍隊解体を推進する。「沖縄は基地がなければ食っていけない」「基地があることで沖縄は潤っている」といった類の犂霖浪,靴弔韻力斥瓩砲弔い討鰐擇鍛爾澆犬鵑吠敢佞靴討いねばならない。最後に、4・28闘争、5・1メーデー、5・15闘争への結集が呼びかけられた。

 第2部では、「襤褸の旗」のビデオ上映が行なわれた。仲間が作った食事もふるまわれ、遅れて参加した仲間たちも加わり、盛況のうちに「春闘・討論会」を閉じていった。