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4・24 オバマ来日―日米首脳会談粉砕に決起(1099号4面)

御茶ノ水駅頭で情宣決起

 米大統領・オバマと日帝首相・安倍が首相官邸で首脳会談を行なっている最中の4月24日午前10時、反戦・全学連の部隊は厳戒体制なぞまったく問題にせず、堂々とJR御茶ノ水駅頭に登場する。ヘルメットを装着し、横断幕を広げ、御茶ノ水一帯に響くシュプレヒコールをあげる。「日米首脳会談を粉砕するぞ!」「沖縄・名護新基地建設阻止!」「朝鮮反革命戦争粉砕!」「安倍極右政府を打倒するぞ!」。その後、反戦・全学連の部隊は、ビラまき情宣を開始する。御茶ノ水界隈は労働者・学生たちで賑わっていたが、情宣行動への注目が集まり、配布されたビラは次々と受けとられて、終了までにほぼ配布し終えるほどであった。警視庁公安刑事は遠まきに見ているだけで、手出しもできない。一切の弾圧を許すことなく情宣行動をやりぬいた。最後に、再度シュプレヒコールをあげ、一連の行動を終了した。

 米大統領・オバマが4月23日に来日し、4月24日の午前中に首相官邸で安倍との日米首脳会談を行なった。オバマ来日―日米首脳会談は2010年以来となるが、安倍・自民党にとっては2012年12月に首相の座に返り咲いて以降、日本における初の日米首脳会談となった。

 オバマは、4月23日午後7時前後に大統領専用機を使って羽田空港に到着。25日までの2泊3日の日本滞在となった。23日夜の首相・安倍主催の「夕食会」を経て、24日の午前9時に皇居で天皇・アキヒトと会見した後、10時から首相官邸で首相・安倍との日米首脳会談、正午に共同記者会見を行ない、そして午後7時からの天皇・皇后主催の「晩餐会」に出席、という「公式日程」が事前に発表されていた。

 「環太平洋パートナーシップ協定」(TPP)をめぐる日米交渉が難航を極め、双方の着地点が見出せないなかにあって、あえて今回の日米首脳会談が設定されているのであるが、その最大の眼目は、「日米の同盟関係強化の再確認」にあった。すなわち、朝鮮反革命戦争突入をみすえ、日米安保の再編・強化、戦時体制形成の道筋をつけることにあった。

 中国の軍事力増強や朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の「核開発問題」などを捉え、日・米帝国主義双方が「安全保障面での協力強化にとどまらず、アジアを中心とした広い地域で、幅広い課題で、日米が協力を深めるべきだ」との認識を共有し、「同盟強化の再確認」を「共同文書」でうち出そうとしたのである。

 そもそも安倍政府は、オバマに対し「尖閣諸島」(中国名・釣魚列島)をめぐってかねてから米帝の「日米安保の適用」を要求していた。さらに安倍政府は、「集団的自衛権行使」について、米帝の爐墨付き瓩鯑世茲Δ伐荳してきた。そして安倍政府は、米軍・自衛隊の増強にさらに弾みをつけ、とりわけ沖縄・名護新基地建設をはじめとする〈基地・沖縄〉の再編・強化を加速することを、日米首脳会談で大々的にうちだそうと根回しを進めていた。安倍は、オバマを「国賓」扱いすることで、天皇・アキヒトを前面に担ぎ上げての「日米友好」を演出し、中国・北朝鮮を牽制しようとしていたのだ。

異例ずくめとなった日米首脳会談

 しかし、そんな安倍政府の思惑は、思わぬところでつまずいた。首脳会談前日の23日に「日米友好」演出の一環として行なったはずの高級すし屋での「夕食会」の場で、オバマは、安倍に対し「あなたは内閣支持率が60パーセントあり、40パーセントの私より高いのだから妥協してほしい」と、TPP交渉で日帝に大幅譲歩するよう要求を突きつけたのだ。そんなオバマの強硬姿勢は日米首脳会談でも貫かれた。結局、安倍との首脳会談でTPPをめぐる合意はできず、TPP担当相・甘利と米通商代表部(USTR)代表・フロマンとの、夜を徹しての閣僚級協議にまで持ち越された。そもそも米帝は、首脳会談に先立つ事務折衝でも「声明を出さなくてもいいんだ」とまで恫喝していた。米帝・オバマは、いわば安倍政府の「集団的自衛権行使」の容認を取引材料に使ってまで、TPP交渉の進展を加速させようとしていたのだ。

 こうして、「共同声明」が翌25日午前にようやく発表される異例の事態となった。「安全保障」については、ほぼ安倍の主張通りとなった。「アメリカは日米安全保障条約の下での関与を果たすために必要な全ての能力を提供しており、これらの関与は、尖閣諸島を含め、日本の施政下にあるすべての領域に及ぶ」「アメリカは尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも反対する」。さらに、「アメリカは、集団的自衛権の行使に関する事項について日本が検討を行なっていることを歓迎し、支持する」。そして、〈基地・沖縄〉については、「長期的に持続可能なアメリカ軍のプレゼンスを確かなものとし、日米両国は、沖縄へのアメリカ軍の影響を軽減することに対する関与を再確認する」としながら名護新基地建設をあくまで強行する姿勢を鮮明にした。一方でTPPについては、「前進する道筋を特定した」とし、最終結論は今後の交渉に委ねられることになった。さらに、「日米両国が他のTPP交渉参加国に早期妥結を呼び掛ける」ことも確認した。かねてから外相・岸田が「大幅譲歩もありうる」と明言していたように、TPPをめぐって日・米帝の間で何らかの妥協点が設定されたと見るべきであろう。メディア等で輸入牛肉・豚肉の関税の大幅引き下げが報じられたが、総じて安倍政府は、農業切り捨てと引き換えに、自動車産業優遇をはじめとする大資本最優先の政策を強化する姿勢を改めて鮮明にしたのである。

 今回の首脳会談におけるオバマのなりふり構わぬ強硬姿勢は、帝国主義支配の危機がいよいよ深化していることを露呈した。既に帝国主義「主要7ヵ国」(G7)が世界経済の機関車役を「主要20ヵ国」(G20)に明け渡して久しく、しかも中東での大衆決起の爆発や「ウクライナ危機」の加速に直面し、さらに世界大恐慌爆発情勢が煮詰まるなかで、米帝がTPPをめぐる主導権をなりふりかまわず確保しなければならないほどに、帝国主義支配の危機を深化させているということだ。だからこそ危機突破の方策として、激甚化する世界の階級闘争の爆発に身構え、日・米・韓の反革命階級同盟を揺るぎのないものにし、朝鮮反革命戦争に備えようとしたのである。

治安弾圧強化を粉砕し、戦争遂行の安倍政府打倒へ

 そんなオバマの姿勢は、韓国、マレーシア、フィリピンと続いたアジア諸国歴訪でも鮮明となった。4月25日の韓国大統領・朴槿恵との米韓首脳会談であえて「従軍慰安婦」問題に言及し「ひどい人権侵害」とした。これも安倍の妥協を引き出して「日韓関係」を修復させ、日・米・韓が連携しての朝鮮反革命戦争突撃にはずみをつけるためのパフォーマンスである。オバマは、安倍と朴槿恵との日韓首脳会談の実現に動いたのだ。そんなオバマの姿勢に応えるために、安倍はあえて、4月21日から23日まで靖国神社で行なわれた「春季例大祭」に合わせた参拝を、ガマンして見送ったばかりか、さらに「従軍慰安婦」について、オバマの発言を受けて「筆舌に尽くしがたい思いをされた方々を思うと本当に胸が痛む思いだ」とうわべだけのセリフを吐いている。オバマは、東南アジアにも反革命階級同盟の土塁を築き上げようと動いた。特に4月28日のフィリピン訪問においては、フィリピン大統領・アキノと会談し、新たに米軍をフィリピンに駐屯させるための「新軍事協定」に署名した。オバマは、中国の存在を意識しつつ、「アジア重視」の名の下、アジアにおける米帝の優位をあくまで堅持しようとしたのだ。そんなオバマのやり口に対する怒りがアジア各地で噴出し、マレーシアやフィリピンではオバマ訪問阻止デモが果敢に闘いぬかれている。

 安倍政府は、今回のオバマ来日―日米首脳会談に際し、首都・東京を厳戒態勢下に置いた。オバマ来日に備え、警視庁は機動隊員を中心に警察官約1万6000人を動員して首都中枢の制圧に入った。約1万台もの防犯カメラも活用しながら、羽田空港や米大使館、米軍横田基地などの施設周辺での警戒を強化した。オバマ来日直前には、警備犬を投入しての「不審物」の捜索、空港や施設周辺の道路での24時間態勢での検問実施、主要ターミナル駅でのゴミ箱撤去、コインロッカー使用中止に踏みこんだ。こうして安倍政府は、厳戒態勢の犲太哭瓩鮴僂濔紊欧茲Δ般起となったのである。

 安倍政府は、「2020年東京オリンピック」開催をも見すえながら、労働者人民への弾圧強化をもくろんでいる。昨年強行成立した「特定秘密保護法」にさらに実効性を持たせるための、「共謀罪」導入―「組織犯罪処罰法」改悪、「盗聴法(通信傍受法)」改悪が策動されている。「盗聴法」改悪によって、従来の「通信傍受」のみならず、「会話傍受」をも合法化させようとしている。さらに「カンパ禁止法」制定などによる、革命勢力など一切の反体制運動に対するあらゆる財政支援への弾圧すら画策されている。こんなことを許せば、かつての15年戦争下での治安維持法弾圧の再来は必至である。

 朝鮮反革命戦争遂行を見すえた治安弾圧強化を粉砕しなければならない。安倍は、オバマから得た爐墨付き瓩鮨兇蠅ざして、「集団的自衛権行使」を切っ先に、改憲―核武装攻撃にさらに拍車をかけようとしている。そして、沖縄・名護新基地建設に全体重をかけて乗り出そうとしている。こんな安倍政府のやりたい放題を断じて許してはならない。闘うアジア―全世界労働者人民と連帯し、一切の弾圧を粉砕し、戦争遂行の安倍極右政府打倒へ進撃しよう。