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6・26法相・谷垣による死刑執行を弾劾する(1107号8面)

一人の死刑執行を徹底弾劾する

 6月26日、法相・谷垣の死刑執行命令により、またもや1人の死刑囚の死刑執行が強行された。大阪拘置所に収監されていた川崎政則死刑囚が、国家権力の手によって虐殺されたのである。

 昨年12月に安倍極右政府が発足してから1年半が経過したが、安倍政府はこの間に5度の死刑執行に踏み込むハイペースぶりを見せている。執行者数も、9人を数えるに至った。3年3ヵ月間の民主党主導の連合政府下での死刑執行数が9人であったことを考えれば、安倍政府の死刑執行の多さが歴然としている。今回の死刑執行によって、全国の拘置所に収監されている死刑囚は128人となった。

 死刑執行当日、法相・谷垣は「誠に身勝手な理由で3人の命を奪った残忍な事件で被害者、遺族の無念はこの上ない。慎重な検討を加えて判断した」と死刑執行を正当化した。

 日帝・法務省は、死刑執行にあたり今回も死刑囚の名前と犯罪事実、執行場所を公表した。ブルジョア・マスコミを使って犯罪事実を大々的に宣伝することで、死刑囚が「凶悪な人格」であることを印象づけさせている。このことで、「これだけ凶悪な人間ならば、死刑で当然」ということをアピールし、「死刑推進の世論」を形成しようというやり方である。法務省は、今回もまた、死刑執行に対して都合の悪い情報は伏せたまま、ただただ「死刑執行支持の世論」を作り、死刑反対運動を圧殺することを目的に「情報公開」を行なったに過ぎない。

 今回死刑執行された川崎死刑囚は、2007年に香川県坂出市で起きた3人の殺人事件の犯人とされたが、2012年7月に最高裁判決で死刑が確定してから、わずか約1年10ヵ月での執行となった。今後の早期の死刑執行に、さらに道を拓くものとなった。
 法相・谷垣による1人の死刑執行を徹底弾劾する。

死刑制度存続を狙う安倍政府を打倒せよ

 今年3月27日、静岡地裁は無実の「死刑囚」=袴田巌氏の再審開始を決定し、東京拘置所に収監されていた袴田氏は釈放された。一九六六年の静岡県静岡市(旧清水市)で起きた味噌製造会社の専務一家4人を殺害した「犯人」としてデッチ上げ逮捕されて以降、袴田氏は「死刑判決」を背負わされながら、48年もの超長期の獄中生活を強制されていた。静岡県警が隠し持つ証拠が開示された結果、静岡県警による悪辣な証拠捏造の実態が満天下に明らかとなり、静岡地裁をして「無罪の蓋然性が相当程度あることが明らかになった」とまで言わしめている。袴田氏は今年5月23日の狭山中央闘争で、日比谷野音に登壇して無実の部落民=石川一雄氏と握手することで、狭山闘争に合流する意思を鮮明にしている。

 谷垣は、死刑執行の判断における「袴田事件」の影響について「記録を精査して命じており、それ以上、申し上げることは差し控えたい」と明言を避けた。死刑制度や執行方法の見直しについては、「国民の議論の動向には注意を払いたい」と述べるにとどめている。

 「袴田事件」をきっかけに、死刑制度に対する労働者人民の間での広範な怒りや疑問がいよいよ噴出するなかで、安倍政府は死刑廃止の世論に真っ向から対抗するために、袴田氏再審決定―釈放からわずか3ヵ月での死刑執行に踏み込んだのである。

 「死刑執行を望む世論」なるものは、重要な情報を国家権力のごく一握りの人間が握り、「世論」を都合よく誘導した末に作られたものに過ぎない。そんな虚構なぞ、「袴田事件」をはじめとする数々の冤罪事件で、実際には既に崩れ去っている。警察権力が無実の労働者人民を不当逮捕してウソの「自白」を強制し、「物的証拠」を平気で捏造し、司法権力がこれを追認して労働者人民を監獄に叩き込んでいく横暴ぶりが次々に暴露されているのだ。

 今年2月17日には裁判員経験者20人が、死刑執行を停止し、死刑制度の情報公開を徹底して、国民的議論を促すよう求める要請書を法相に提出した。この要請書には、死刑判決に関わった3人が参加している。しかし翌18日、谷垣は、死刑執行停止措置について、直ちに否定してみせている。

治安管理強化を許すな

 そもそも、死刑制度そのものが戦時体制形成の一環としての攻撃であることを見逃してはならない。安倍政府は、死刑制度を堅持することで、かつての治安維持法弾圧のように、戦争に反対する者や勢力を極刑によって爐澆擦靴甅瓩箸靴撞垰Δ掘△△襪い六犒瑳更圓鰈喝することで組織壊滅型弾圧を加速させようとしているのだ。そして、日帝国家権力は、東アジア反日武装戦線や連合赤軍の死刑執行にも踏み込もうとしている。
 安倍政府による死刑制度存続なぞ、断じて許してはならない。

 安倍政府は、迫り来る朝鮮反革命戦争突入をみすえ、治安管理強化をさらに進めている。
 法務省の諮問機関である法制審議会「新時代の刑事司法制度特別部会」での審議がいよいよ大詰めを迎えている。当初、「相次ぐ冤罪事件への反省」が語られていたはずの「特別部会」が、結局は「盗聴法改悪」「司法取引(=密告・売り渡し)」導入などを画策する場となっている。「特別部会」の本来の狆播性瓩任△襪呂困痢崋茲蠶瓦找鳥覯宗廚砲弔い討癲⊆造里箸海蹇嶌枷衆裁判対象事件に限定しろ」「検察官の取り調べだけにしろ」などと、いかに多くの抜け道を作るかを議論する場となる始末である。「冤罪事件への反省」どころか、逆に警察権力の権限を限りなく強め、労働者人民への弾圧を強化しようというのである。

 さらに安倍政府は、「特定秘密保護法」に加え、「共謀罪」「テロ資産凍結法」などの、数々の弾圧立法の成立を画策している。そうなると警察権力は、いよいよやりたい放題になり、かつての治安維持法弾圧の再来になってしまうのである。実力・武装の闘いで何としても阻止しなければならない。

 安倍政府の戦争政策の一環としての治安管理強化など、断じて許してはならない。労働者人民の闘いで死刑制度を撤廃させよう。戦争遂行にひた走る安倍極右政府を打倒し、日帝国家権力解体へ進撃しよう。