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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

8・2日帝の核武装と対決し
大間原発建設阻止現地闘争へ!
(1108号8面)

                            「有事法制」に反対する宮城県実行委員会

 (1)

 安倍極右政府による昨年7月8日の原発「新規制基準」施行から、1年が経過した。電力資本は次々に原発再稼働に動いてきた。この1年間に再稼働のための「安全審査」を「原子力規制委員会」に申請したのは、北海道電力の泊原発1、2、3号機(北海道)、東北電力の東通原発1号機(青森県)と女川原発2号機(宮城県)、東京電力の柏崎・刈羽原発6、7号機(新潟県)、日本原子力発電の東海第2原発1号機(茨城県)、中部電力の浜岡原発4号機(静岡県)、関西電力の大飯原発3、4号機(福井県)、高浜原発3、4号機(福井県)、中国電力の島根原発2号機(島根県)、四国電力の伊方原発3号機(愛媛県)、九州電力の玄海原発3、4号機(佐賀県)、川内原発1、2号機(鹿児島県)である。再稼働にむけた「安全審査」を申請した原発は9社12原発19基を数える。まるで「福島第一原発事故」なぞ最初から存在していないかのごときである。

 電力資本による原発再稼働・新(増)設を強力に後押ししているのが、安倍極右政府である。安倍政府は4月11日、原子力発電を「季節や時間帯にかかわらず電気を供給する『重要なベースロード電源』」なぞと位置づけ「規制基準に適合すると認められた原発の再稼働を進める」としてうちだした新「エネルギー基本計画」を閣議決定している。世界中に原発を輸出することを「成長戦略」の中心に据えて爛肇奪廖Ε察璽襯広瓩魴り返す日帝・安倍の胸中には原発再稼働・新(増)設の強行しかないのは明らかだ。再稼働の第1弾として、まずは川内原発1、2号機の再稼働をもくろみ、「原子力規制委員会」が7月9日にも「新基準に適合している」とする審査書案を示す予定であったが、結局先送りされた。それでもなお安倍政府は、川内原発の10月以降の再稼働を目論んでいる。

 そんななか、5月21日に福井地裁が、関西電力の大飯原発3・4号機の運転差し止めを命じる判決を下した。「具体的危険性が万が一でもあれば、その差し止めが認められるのは当然である」とする、至極当然の判決であるが、この判決に衝撃を受けた安倍政府と関西電力は、ムキになって大飯原発再稼働にさらに動きだしている。関西電力は福井地裁判決を不服として直ちに名古屋高裁に控訴したばかりか、「判決は確定していない」として、控訴審判決が出る前であっても「条件が整えば再稼働をする」という方針を表明している。そして、官房長官・菅は、原発再稼働の政府方針を「全く変わらない」と傲然と言い放っている。こんな居直りなぞ、断じて許すことはできない。

 下北半島の先端部にある青森県大間町の大間原発をめぐっては、2011年3月「福島第一原発事故」後に工事を中断し、2012年10月に工事が再開しているが、運営会社の電源開発(Jパワー)は「『新規制基準』を踏まえた安全対策を行なうため」として原子炉などの工事を先送りしてきた。そのうえでJパワーは、建設中の大間原発の「安全審査」の今年夏以降の申請を策動している。

 (2)

 原発再稼働を推進する安倍極右政府の原子力政策の狙いは、核武装に向けた技術の蓄積と材料の確保である。そのために原発を再稼働し、「核燃料サイクル」計画を強引に推し進めているのだ。原発の再稼働を阻止し、「核燃料サイクル」計画を粉砕し、核武装に向けた日帝の原子力政策を粉砕しなければならない。そのためには、破綻しかけている「核燃料サイクル」計画において「特別の役割」を果たすための建設が強行される、大間原発の建設を阻止することが重要だ。昨年5・6―8・3―今年3・25と大間現地闘争の爆発を切り拓いてきた地平を拡大し、8・2大間現地闘争に決起し、大間原発建設を阻止する実力闘争の爆発をかちとろう。

 大間原発は、使用済み核燃料再処理工場(六ヶ所再処理工場)で作られるプルトニウムとウランの混合酸化物粉末を、六ヶ所再処理工場に隣接して建設中のMOX燃料工場において加工して生産されたMOX燃料集合体を炉心全体に用いる「世界で始めて」の「フルMOX」方式を採用する原発として建設されている。

 日帝は商用原発で3分の1以下の燃料にMOX燃料を使う「プルサーマル計画」を行なってきた。しかし、既存の商用原発でMOX燃料を使うということは「石油ストーブでガソリンを燃やすに等しい無謀な計画」(京大原子炉実験所・小出裕章氏)との指摘があるほど、危険極まりないものだ。「プルサーマル」においては、核分裂を抑える制御棒やホウ酸の働きが低下しやすい上、出力変化がより急激になり、「事故」発生時には原子炉内の圧力上昇が大きくなる傾向がある。

 このような「プルサーマル」の危険性は、「フルMOX炉」として建設されている大間原発にも共通する。大間原発の原子炉は柏崎・刈羽原発などと同型の改良型沸騰水型原子炉(ABWR)であり、その基本仕様は変えられていない。中性子を吸収するホウ酸水注入による核分裂反応の停止能力が低下するので、これを補償するためにホウ酸水貯蔵タンク容量が増加されている程度である。この原子炉に全燃料の3分の1以下の割合でMOX燃料をを装荷することから始めて、段階的にMOX燃料の割合を増やし、最終的に全炉心にMOX燃料を装荷することを目指すという。「フルMOX炉」は研究炉での試験的な運転も行なわれておらず、大間原発自体が「実験炉」であり、その危険性は他の原発の比ではない。しかも、MOX燃料にはプルトニウムが含まれているのみならず、燃焼にともないアメリシウム、キュリウムなどプルトニウムと同様に半減期が長く、生体への作用が強いアルファ線を放出する放射性物質を生成させるので、「大事故」が起こればその影響は「福島第一原発事故」の比ではない。運転すれば必ず生成される使用済みMOX燃料の後始末の方法すら何ら具体化していない有様である。

 こんな大間原発建設に対して、大間現地だけでなく、津軽海峡対岸の北海道函館市でも、広範な反対運動が起きている。2月に函館市長・工藤が、「事故が起きると深刻な影響を受ける函館市の同意がないまま、建設を進めるべきではない」として、事業主体のJパワーと国を相手に建設差し止めと原子炉設置許可の無効確認などを求める訴訟を東京地裁に提訴し、現在も裁判は続いている。労働者人民の中で「フルMOX炉」建設への不満が蓄積しているのだ。これに対して安倍政府とJパワーは、「自治体がこうした訴訟の原告になることは法律上、認められていない」なぞと、どこまでも居直りを決め込んでいる。建設が進む大間原発に対し、実力・武装の闘いを叩きつけねばならない。

 (3)

 下北半島のつけ根・六ヶ所村にある、「核燃料サイクル」計画の中核施設である六ヶ所再処理工場をめぐっては、今年1月7日に、日本原燃が青森県六ヶ所村の「使用済み核燃料再処理工場」など四施設にむけた「安全審査」を「原子力規制委員会」に申請している。申請したのは「使用済み核燃料再処理工場」のほかに、「高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」「ウラン濃縮工場」「プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料加工工場」の3施設だ。日本原燃は審査期間を半年と想定し、審査終了を6月ごろと見込み、10月の工場完成と2014年度内の操業開始を目指すとしてきた。しかし「施設が立地する下北半島東方沖海底に延びる大陸棚外縁断層がマグニチュード八級の地震を引き起こす恐れがある」「1万5000年以上前に十和田火山の火砕流が施設敷地内に到達した」と指摘されるように、立地場所自体が地震や火山噴火の直撃を受けかねない、危険極まりないものである。さすがに「原子力規制委員会」ですら、追加調査をせざるをえない状況にあり、日本原燃の目論見はもはや破綻している。しかし、ここに至ってもなお、推進派は「万が一基準に適合せず稼働中止となれば、青森は核のゴミだらけになる。『原子力規制委員会』もその辺を念頭に置いて審査を進めているはず」(青森県幹部)なぞと恫喝を加えている。

 六ヶ所再処理工場が本格稼働すれば、核兵器に転用可能なプルトニウムを年間9トン生産できると言われる。核爆弾2000発分に相当する量である。

 六ヶ所再処理工場は、「原発が1年で放出する放射能を1日で放出する」とされ、ひとたび「大事故」が発生すれば、その破滅的影響は「日本全域に及ぶ」と言われる「最悪の核施設」だ。大間原発も六ヶ所再処理工場も「大事故」が起これば「福島第一原発事故」とは比べ物にならない甚大な被害を及ぼす。このことを百も承知で安倍政府は、「核燃料サイクル」計画を推進し、大間原発の建設を強行しているのだ。

 日帝が「核燃料サイクル」計画を推進するのは、原発を起点とする「核燃料サイクル」の技術と、核兵器製造の技術とが共通しているからだ。核兵器製造のための技術と材料とプラントを開発し、核兵器の材料であるプルトニウムを大量に製造し保有したいからだ。日帝は、核武装への強い衝動をもって原子力政策を推進し続けているのだ。

 (4)

 安倍は、2002年に「核兵器や大陸間弾道弾も憲法上問題ではない。小型であればよい」なぞと発言した核武装論者だ。安倍の目論見は、朝鮮反革命戦争突入に身構えて憲法を改悪し、日帝の核武装へと突き進むことだ。朝鮮反革命戦争の突入時は、日本階級闘争の決戦期だ。決戦を闘いぬく陣形を早急に構築し、日帝の核武装を阻止し、朝鮮反革命戦争突撃を粉砕しよう。

 「福島第一原発事故」は、いまだに収束していない。「福島第一原発事故」の現場では、「事故収束」どころか、日々生み出される「汚染水」の処理も満足にできない状況にある。東京電力は、「汚染水対策」の「切り札」として「凍土壁」建設を打ち出し、6月に工事を本格化させている。「凍土壁」は、「原発建屋を囲むように全長1・5キロにわたって氷の壁を築き、汚染水発生の元凶となっている地下水の流れを止める」とする、途方もないものである。しかし、早くも「凍結が進まない」といった問題点が指摘されており、実際の完成の見通しは立っていない。ただでさえ放射能汚染にまみれる中での過酷な労働を、今日も原発労働者が担わされているのだ。安倍の言い放った「汚染水はコントロールされている」なるデマは次々に事実をもって暴かれている。

 さらに、「福島第一原発事故」当時の所長・吉田が残した「吉田調書」の存在が、5月下旬に暴露されている。「吉田調書」では、「福島第一原発事故」当時に東京電力社員が現場放棄―逃亡を画策していたこと、「事故」の被害がさらに拡大して日本が壊滅する可能性すらあったことが示されている。しかし、安倍政府は、原発再稼働・新(増)設を強行するために、この「吉田調書」の存在を隠蔽していたのである。

 安倍政府は、原発労働者の被曝や多重下請構造の下での使い捨ては放置した上で、新たな「原発安全神話」作りのために徹底的な情報統制を行ない、原発労働者の反原発決起を封殺しようとしているのだ。絶対に許してはならない。

 労働者人民の被曝なしには存在しえない原発は、即時に停止―廃止しなければならない。核武装のための原子力政策はただちに葬り去らねばならない。大間原発建設阻止の現地実力闘争に決起せよ。六ヶ所再処理工場の本格操業を阻止し、「核燃料サイクル」計画を粉砕せよ。原発再稼働・新(増)設を阻止し、全ての原発の即時廃止をかちとれ。日帝の核武装と対決する反原発・反核燃闘争の爆発をかちとれ。

 日帝の核武装と対決し、8・2大間原発建設阻止現地闘争の大爆発をかちとれ。

〈編集部責任転載〉

8・2 大間原発建設阻止現地闘争
日時 8月2日(土) 午前8時半
場所 大間現地
主催 「有事法制」に反対する宮城県実行委員会