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6・16「地方教育行政法」改悪弾劾!国会前行動が闘われる
(1111号5面)

「地方教育行政法」改悪弾劾

 6月13日、参院本会議において教育委員会制度の解体を狙う改悪「地方教育行政法(地教行法)」が可決・成立した。この間、月曜日に国会前行動に起ち上がってきた「都教委包囲・首都圏ネット(包囲ネット)」の仲間たちは、6月16日午後2時、改悪を弾劾する最後の国会前行動を貫徹した。この取り組みには東京・山谷日雇労働組合、神奈川県地域連合労働組合の仲間たちも結集して闘った。

 まず、「包囲ネット」のA氏の音頭で、参院本会議での成立に怒りを込めたシュプレヒコールをたたきつける。

 A氏は、「今回の『地教行法』改悪によって戦後民主教育の根幹となってきた教育委員会制度が実質解体されていく。強く弾劾の意志を政府と国会に示していこう」「1956年の『地教行法』制定によって教育委員の公選制が首長の任命制に変えられた。2003年の都教委による『日の丸』『君が代』強制の10・23通達によって公然と行政の介入が始まった。10・23通達から10年経過して、今回の法改悪が強行された」「私たちの闘いは終わっていない、これからも教育の国家支配に反対する運動を強化していこう」。

 神奈川から国会前行動に駆けつけた仲間は、「『国旗・国歌法』成立から15年で戦争できる国、戦争をする国へと限りなく近づいてきている。大阪では不起立3回で教員の首が飛ぶ、神奈川では実教出版の教科書を使わせないなどが進行している。今後、自治体の首長の意向が現場に反映させられるシステムができようとしているが、私たちは絶対に許さない、今後も闘い続けていく」。

 再び、「包囲ネット」のA氏が、氏自身が雑誌に投稿した文書を読み上げ、紹介する。A氏は、「戦争国家をめざす安倍内閣にとって進んで命を投げ出す国民づくりがねらい。そのためには子どものころからの教育が重要。子どもを戦場に送らないためにこれに抗して闘おう」とこの文書で訴えている。

 「包囲ネット」のN氏は、「特定秘密保護法」の制定過程とその後も続いている反対運動の状況を紹介しながら「安倍のうそと詭弁を用いた手法を大衆的に暴いていかなければならない」。

 「包囲ネット」の国会前行動に毎回参加してきた「君が代」不起立処分の当該でもあるF氏は、「憲法が現実にそぐわないから変えようというのは間違っている。憲法の姿に現実を変えていくことが政治の義務ではないか」。

 「包囲ネット」のK氏は、「戦後の経済発展そのものが行き詰まりを迎えている。そのため資本主義は労働者からの搾取・収奪を強めるための労働規制の緩和をねらい、『国益』維持のために戦争できる体制を作り出そうとしている。それはあくまでも資本にとっての利害でしかない。労働者にとっての利害ではないことをはっきりさせ、対抗していく運動をつくっていかなければならない」。
 リレートークを終え、A氏の音頭で、教育委員会制度解体の「地教行法」改悪を強行した参院に対して弾劾のシュプレヒコールをあげ、国会前行動を締めくくった。

教育委員会制度の解体阻止

 「地教行法」改悪案は、4月4日に政府が衆院に上程し、5月16日衆議院文部科学委員会で採決、5月20日衆議院本会議で自民、公明、「生活の党」の賛成多数で可決された。そして、5月20日に参院での審議が開始され、6月12日に参院文教委員会で採決された後、6月13日の本会議で自民、公明、「生活の党」の賛成多数で可決・成立している。施行は2015年4月1日となっている。

 改悪の要点は、仝醜圓龍軌薜儖長と教育長を一本化した新「教育長」をおき、⊆鹹垢砲修稜ぬ噺△鰺燭┐襦平掘峩軌蘢后廚稜ごは3年)、6軌薜儖の公選制を首長による任命制に変える、そして、ぜ鹹垢主宰する常設機関として「総合教育会議」を設置し、同会議において、政府の教育基本振興計画を下敷きにした教育行政の大綱的方針を決定することなどを内容としている。これまでは地方教育行政を一般行政から独立させ、教育の専門性と政治の介入を抑制するものとして教育委員会制度が設置されてきたが、その権限を弱めて、「総合教育会議」を通して自治体の首長が教育行政の中身に直接関与する制度へと転換さていくものだ。

 すでに教育委員会による教育内容と学校現場への介入は枚挙に暇がない。特に2003年以降、東京都における「日の丸」「君が代」強制の問題では大量の処分を出しながら職務命令によって強行されてきた。その後、大阪府・大阪市では、条例まで制定して現場での抵抗を鎮圧する「君が代」強制が始まっている。

 また、「新しい歴史教科書をつくる会」(つくる会)の歴史・公民の教科書が現場の教育労働者や保護者などの意向をまったく無視して一部自治体では首長の圧力によって強引に押し付けられるなどしてきた。

 その他にも、「はだしのゲン」閲覧禁止などの措置が首長や教育長(教育委員会)などによって進められてきている。

 このように現場では、先行する教育への国家・行政の介入によって、教育労働者の管理・統制が強化されてきた。子供たちに資本・国家への忠誠心を植えつけていく新たな「皇国臣民」化の攻撃が強行されてきたのだ。

 安倍政府は、朝鮮反革命戦争突撃と戦時国家体制形成の「愛国心」教育や「道徳」の教科化を進めようとしている。まさに労働者人民を戦争に送り出していく装置として教育・学校を変質させようとしているのだ。

 最大野党の民主党は、政府・与党の教育委員会制度改悪(実質的な解体)に対して、抵抗するどころか逆に、現行教育委員会制度そのものを廃止していく対案を用意していた。教育行政に首長が介入し、教育委員会を首長の教育方針を実行していく単なる下部機関としていくものであり、「日本維新の会」の橋下などが大阪において進めてきたやり方を全国化していくものだ。

 安倍極右政府は、さらに「教育再生実行」を掲げて、「学校教育法」改悪、「国立大学設置法」改悪を準備している。

 安倍政府による「教育改革」を阻止し、改憲攻撃を労働者人民の闘いで打ち砕こう。