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3・30全国寄せ場・日雇い労働者 対厚生労働省団交、対日本経団連・日本建設業連合会(日建連)追及―弾劾行動が闘われる (1137号4面)

 3月30日、全国寄せ場交流会が呼びかける寄せ場春闘集中行動が東京で闘いぬかれた。

 全国寄せ場交流会に結集する日雇い労働者が、帝国主義労働運動・「連合」の屈服を踏みしだく反戦・反合・政府打倒の2015年春闘の一環として、東京・山谷に結集し、全国寄せ場春闘集中行動に起ち上がったのだ。

山谷での総決起集会で春闘集中行動の決意をうち固める

 早朝、山谷の城北労働・福祉センター(センター)前の路上では、山谷の仲間たちが、この日の行動に備えるべく、炊き出し・オルグ情宣のために結集してきた。そして大阪・釜ヶ崎、福岡・築港など全国の寄せ場の仲間たちも到着し、炊き出しの準備に加わり、また山谷の仲間たちと一緒に、玉姫公園の朝市での情宣とオルグ活動を担う。朝市にやってきた山谷の労働者たちに分け入って「寄せ場春闘集中行動に起ち上がろう」「ピンハネとアブレを押しつけるゼネコンを追及しよう」「失業対策をとらず『非正規雇用』労働者を増やすことを狙う厚生労働省を許すな」「日本経団連を日雇い労働者の怒りで包囲しよう」と呼びかけていく。全国寄せ場交流会の仲間たちはビラを受け取った山谷の労働者との間で熱心に討論を交わしていった。

 7時、炊き出しがスタートすると、湯気の立ちのぼる熱々のご飯とトン汁をすすって仲間たちは腹ごしらえすませる。

 7時半、全国寄せ場交流会の前段集会だ。まず、司会の仲間のリードで気迫のこもった「仕事よこせ!」のシュプレヒコールをあげる。続いて、沖縄・首里日雇労働組合の仲間からの連帯アピールが読み上げられた。沖日労は、「3月29日に『春闘・討論会』を開催し、4月以降の激闘への決起を仲間たちと確認し合いました」「いま沖縄では辺野古の新基地建設をめぐる攻防が激化しています。基地ゲート前や海上ではケガ人が続出し不当拘束が続いていますが、現場の仲間たちはいっさい怯むことなく座り込んでいます」「ここで阻止しなければ、沖縄の未来はない、労働者人民の未来はない、そうした決意でわれわれも現場にかけつけています」。沖日労からのアピールに対して仲間たちは、圧倒的な拍手で応えた。

 集会の締めくくりに、全国寄せ場交流会に結集する福岡・築港日雇労働組合、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」、そして東京・山谷日雇労働組合がそれぞれ春闘集中行動を最後まで戦闘的に闘う決意を明らかにする。センター前での前段集会をやりぬいた仲間たちは、マイクロバス、ワゴンに分乗して、春闘集中行動の第一弾として八丁堀の日本建設業連合会(日建連)に向かって出発した。

アブレと野垂れ死にを押しつけるゼネコンに怒りが爆発

 日建連が入る東京建設会館前に集結した全国寄せ場交流会の仲間たちは、怒りのシュプレヒコールをあげ、直ちに交渉代表団の仲間を送り出していく。

 交渉は、(1)元請けは現場労働者に公正な賃金を支払え(2)恒常的なアブレ(失業状態)に置かれている寄せ場にゼネコンは仕事を直接だせ(3)除染・建設業での違法派遣をなくせ、の三点をめぐって展開された。

 全国寄せ場交流会の追及に対して日建連の常務理事・福田は、「私どもは、調査・研究を目的とする団体で、会員のゼネコンに対して指示・指導する立場にはない」と逃げを打った。仲間は、「日雇い労働者のデズラ(賃金)の額がどの位か知っているのか」と問いただす。しかし福田は、「調査をしていないので実態は知らない」などと開き直り、「下請けの専門業者に対しても、元請けから安い請負額での仕事はとらないようお願いしている。労働者も安い賃金の仕事は断ってください」などと言い出す始末だ。アブレに苦しめられている労働者はケタオチの仕事でも泣く泣く働かざるをえないのが現実だ。まったく実態を無視した福田の傲慢な言い草に対して交渉団の仲間の怒りが爆発した。また、福島での除染の仕事をめぐってもゼネコンの不正が明らかにされている。1日1万円の「危険手当」を現場の労働者が受け取っていない。除染を受注した元請けのゼネコン自らが下請けに仕事を出す段階で、すでにピンハネしているからだ。こうした問題を解決するためには「直接、ゼネコンが現場労働者に賃金を渡すべきだ」と福田に迫っていった。

 交渉団の仲間たちは、約30分にわたって日建連を追及した。そして、外で情宣と集会をうちぬいている仲間と交渉後に合流すると、再び日建連に対して怒りのシュプレヒコールを叩きつけていった。

「仕事を出せ、『労働規制緩和』をするな」と厚生労働省を追及

 日建連を追及する闘いをやりきった全国寄せ場交流会は、次に霞ヶ関に登場し、厚生労働省との団体交渉と追及の闘いを爆発させた。

 午前10時半、厚労省の前の路上に赤旗を立てた仲間たちは、横一列に整列して厚労省と対峙する。「厚生労働省は失業者に仕事を出せ」「『労働規制緩和』を許さないぞ」とシュプレヒコールをあげ、各寄せ場から交渉に参加する仲間たちを選抜する。選抜された交渉団は、交渉の会議場に乗り込み、外に残った仲間たちは、「交渉団ガンバレー」と声援を送る。

 厚労省との交渉では、(1)民間まかせではなく、国が失業者に直接、仕事を出せ(2)労働者の生活を破壊する「労働規制緩和」をするな(3)「貧困ビジネス」をなくし、失業労働者・野宿労働者への生活を保障せよ、という三点に絞って追及した。

 アブレに苦しむ仲間たちにとって最も関心が高いのは(1)の失業対策だ。この問題をめぐって多くの仲間たちが質問と意見をぶつけていった。しかし厚労省は、「日雇いの人でも体力のある方にはハローワークが就職相談と斡旋を行ない、希望者には技能講習を実施している」「仕事は民間の労働市場を活用してください」という。仲間は、「これだけでは日雇い労働者の失業はなくならない。かつてのような失業対策事業でも、失業の解消には役立った面もある。いまの就職相談だけのやり方でどれだけ、失業対策に効果があったのか。根拠となるデータを示せ」とさらに追及した。厚労省の役人は「今は資料をもってきていないので答えられない」と逃げるばかりだ。

 また、日本最大の日雇い労働者の町である大阪・釜ヶ崎では大阪市長・橋下が「西成特区構想」を推進しようとしている。その「構想」の下で「あいりん労働センター」の「縮小・移転」も狙われている。「あいりん労働センター」の入っている建物には厚労省が所管する「あいりん職安」も窓口を設けて業務している。この問題をめぐっては3月13日に、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」が国・大阪労働局と大阪府・商工労働部に対して要求書を突きつけ追及行動に取り組んできている。厚労省との団交でも、「大阪市との協議の事実経過を明らかにしろ」「労働行政の後退を許さないぞ」と追及していった。

 交渉団の仲間たちは、厚労省の役人どもを約1時間半に渡って追及しぬいた。その後、外で抗議・情宣行動を闘う仲間と合流し、再びシュプレヒコールを厚労省に叩きつけて、厚労省前での行動を締めくくった。

日本経団連に日雇いの仲間の怒りが爆発

 大手町の経団連会館の前に、全国寄せ場交流会の仲間たちが怒りに燃え、結集した。

 まず、「日本経団連は労働者の使い捨てをするな」「生活できる賃金を出せ」「失業を押しつけるな」「日雇い労働者の声を聞け」とシュプレヒコールを叩きつける。

 そして、用意した抗議文を読み上げる。「経団連は、1月20日付『経営労働政策委員会(経労委)報告』において『ベースアップは選択肢の一つ』と述べ、一律のベア要求は『実態にそぐわない』と切り捨てている。また『デフレ克服のため』と称して更なる『物価高と消費増税』を礼賛し安倍政府の尻押しをして、『法人税の減税、規制緩和、原発再稼動のエネルギー政策』を要求している」「その一方で、『労働者派遣法』によって『雇用は拡大する』『キャリアアップが図れる』などとデマを並べて、日本の労働者の九割を『非正規』にすることを狙っている」「企業が貯め込んだ内部留保金は2013年度時点で328兆円にものぼっている。10年間で内部留保は1・6倍にも拡大した。この間、年収167万円以下の『働く貧困層』が2000万人を突破した。労働者人民の窮乏化の犠牲の上に日帝ブルジョアジーは、富を独占して肥え太ってきたのだ」「さらには、安倍政府と一体となって原発輸出、武器輸出を推し進めて金儲けに利用しながら日帝の戦争政策を支える役を務めようとしている」「このような労働者に対する悪辣な攻撃を仕掛ける日本経団連を弾劾する。そして春闘つぶし・春闘破壊を絶対に許さない」。

 抗議文を読み上げた代表の仲間を先頭に、全国寄せ場交流会の仲間たちは正面入り口に押し寄せた。そこでは、数人のガードマンが仲間の行く手をさえぎろうとして立ちはだかった。「通せ」「日本経団連に用がある」と仲間たちがガードマンに詰め寄る。しかしガードマンは、「文書は郵送でお願いしています」「入れるわけにはいきません」と妨害してくる。仲間たちは、日本経団連側の対応にさらに怒りを倍加させていった。そして、「日本経団連は出てこい」「おれたちの声を聞け」とシュプレヒコールをあげ、弾劾の闘いをやりぬいた。

 全国寄せ場交流会の仲間たちは、早朝より山谷に結集して、日建連、厚労省、日本経団連の3ヵ所に対して、寄せ場春闘集中行動をやりぬいた。その後、経団連会館の近隣にある公園に移動し、集約の集会をもった。仲間が、「本日の闘いをやりきった団結で、さらに各地区・各寄せ場での業者・手配師に対し、また行政に対して『仕事よこせ』の闘いを巻き起こしていこう」と集約提起を行ない、締めくくりに「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」の仲間の音頭で「団結ガンバロー」を三唱しこの日の闘いを終えていった。




3・29沖日労が「春闘・討論会」を開催する〈沖縄〉

 3月29日、沖縄・首里日雇労働組合は、「春闘・討論会」を開催した。首里の寄せ場の仲間を中心に、辺野古現地に決起し闘いぬいてきた仲間たちが集まった。「春闘・討論会」は、「報告・討論会」と「交流会」の二部構成で行なわれた。

 一部の「報告・討論会」では、はじめに、「全国寄せ場交流会」の厚生労働省と日本建設業連合会への「春闘要求(申し入れ)」をめぐって討論が行われた。「労働規制緩和」をめぐっては、狎験暁標瓩魘いる「労働者派遣法」改悪や「残業代ゼロ制度」導入の「労働基準法」改悪が今国会で狙われていることが報告される。「貧困ビジネス」をめぐっては、某団体が運営する宿泊所を出た仲間より「生活保護の大半を取られ生活できない。食事もどんどん不味くなった」「代表者を追及したら何も言えなくなった」「何人も施設内で亡くなっている」と赤裸々な報告を受ける。また他の仲間からは、「人ひとりが寝られるぐらいの狭さに区切られた部屋に押し込められたことがある」と実態が語られる。「除染・建設業の違法派遣」をめぐっては、組合が「実際に声をかけてきた派遣業者がある。業者は『安全』『高賃金』ばかり言う。だが原発労働では『危険手当』すらピンハネされる実態がある」と報告する。仲間たちも原発労働への関心を示し、討論が深まっていく。

 つづいて、各寄せ場の闘いの報告が行なわれる。福岡・築港労働組合に関して、毎週木曜の福岡労働局前の取り組みが紹介され、「要望書」が読み上げられる。「野宿の仲間の生活用具である荷物が何者かによって放火され燃やされた」「中・高生の手によって(時には小学生も混じって)、テント小屋に石や爆竹が投げ込まれるなどの事件がくり返し起こっている」「東京や大阪などで引き起こされているような、野宿の労働者への襲撃・殺害へとエスカレートしかねない非常に危険な事態である」。組合は、「沖縄でこういう事態は発生していないか。あれば報告して欲しい」と呼びかける。沖縄では目立った排斥の動きは確認できていないが、仲間たちを孤立させない闘いが必要であることは言うまでもない。次に、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」の大阪府への「要求書」が読み上げられる。組合は、「西成特区構想」について簡単に説明し、「詳細については今後ビラで明らかにしたい」とまとめる。東京・山谷日雇労働組合から寄せられた「春闘要求書」も読み上げられる。「山谷労働者の7割が、月2回〜3回程度の日雇い仕事しかなく、月収は2万円以下でしかないのだ」という状況に一同が真剣な表情に変わる。例年、4月に入ると首里の寄せ場も仕事がパタリと切れるため、仲間も気が気ではないのだ。この頃は寄せ場に上がってくる労働者もめっきり減ってしまい、心配事は尽きない。最後に組合は、この間の活動報告と4月以降の闘いを簡潔に提起する。「生活相談もいくつか舞い込んでいる。困った時は助け合えるような態勢をつくりたい」「毎週土曜に与儀公園でビラ撒きをしている。首里の寄せ場でも情宣を続けている。困っている仲間がいたら、いつでも組合に相談するよう呼びかけて欲しい」「辺野古は、今年が大きな山場だ。安倍政府は、われわれの声を踏みにじって、埋め立て工事着工を強行しようとしている。許せない。組合は、仲間たちが辺野古にかけつけられるような態勢をとっていく」「4・28闘争に全力で起ち上がろう」との提起を受けると、仲間たちから「協力するよ。がんばろう」と声が上がった。

 二部は、「交流会」だ。仲間が朝から準備した食事もふるまわれる。初めて組合活動に参加した仲間も自己紹介し、すぐに輪が広がる。娯楽映画が上映され、話題も尽きない。ある仲間は「俺もいい年だ。若い世代に沖縄戦の体験も伝えていきたい」と切々と語る。盛況のうちに「交流会」を終え、「春闘・討論会」は終了した。