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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

5・14-5・17名護新基地建設阻止! 安倍政府打倒!連続闘争を闘いぬく 〈沖縄〉 (1143号5面)

 1972年「沖縄返還」から43年目の5・15を迎えた。安倍政府は、「普天間の辺野古移設が唯一の解決策」と強弁して名護新基地建設を強行し、併せて〈基地・沖縄〉の再編・強化を推進している。5月14日には、「集団的自衛権関連法」案を閣議決定した。悲惨を極めた地上戦から70年目に当たるが、沖縄労働者人民は沖縄戦の体験を根幹にすえて、戦争への道を突き進む安倍政府に強い警戒と怒りを表明している。われわれは、決戦局面に突入した名護新基地建設阻止闘争を実力阻止する大衆決起を実現すること、「集団的自衛権関連法」案成立阻止を断固推進すること、安倍政府打倒の闘いを押し拡げること、以上3つの課題を打ち立てて5・14―17連続闘争を闘いぬいたのである。

キャンプ・キンザー包囲デモを闘う(5月14日)

 5月14日、「軍港反対!浦添市民行動実行委員会」が主催する「浦添軍港反対! キャンプ・キンザー包囲デモ」が開催された。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会と沖縄・首里日雇労働組合も呼びかけに応え結集した。

 「包囲デモ」は、今回で17回目である。今年は、いつにも増して緊張と怒りに包まれた。それは、浦添市長・松本が「軍港反対」の公約を撤回し「軍港容認」に転じたためだ。4月20日、松本は、記者会見を開き、「市益の最大化を図り、本市の持続的発展のため受忍すべきと判断した」とした。公約撤回への批判について「公約は一度掲げたら最後までどのような状況の変化があっても変えてはいけないというものでもない」と開き直った。「市民に信を問うべきだ」という追及に対しては、「1年9ヵ月後の次の市長選挙で軍港を断固阻止する市長を誕生させて下さい」と挑発する始末だ。4月24日、「那覇軍港の浦添移設に反対する市民の会」は、「公約破りの浦添新軍港受け入れに抗議し、直ちに辞職し市民に信を問う事を求める要求書」を市長につきつけている。そこでは、「辺野古移設反対という選挙公約も投げ捨て、辺野古基地推進の仲井真前知事の応援団としてふるまった」「当選の為には有権者を欺くこともいとわない選挙詐欺と指弾されても仕方がないではないか」と厳しく批判している。市民の怒りが沸き起こり、浦添市内には「市長批判」のポスターが貼りめぐらされている。そうした中で、「キャンプ・キンザー包囲デモ」が闘われたのである。

 5月14日午後一時過ぎ、浦添市役所前において小集会が行なわれる。「市民の会」の共同代表の1人である黒島善市氏が司会を務め、同じく共同代表の平良研一氏が発言に起つ。「松本市長は軍港反対で当選したにもかかわらず裏切った。由々しきことだ」「安保法制が布かれようとしている。安倍は戦争に突き進んでいる。浦添に軍港を造ることも辺野古に基地をつくることもその一環である。戦争政策にかかわるものは断固として許すわけにはいかない」。

 1時半過ぎ、参加者が隊列を整え、デモに出発する。約60人のデモ隊が「浦添の海を守るぞ!」「戦争のための軍港建設反対!」「松本市長は公約を守れ!」「市長はウソをつくな!」「キャンプ・キンザーを撤去するぞ!」「宮古への自衛隊配備を許さないぞ!」「石垣への自衛隊配備を許さないぞ!」「与那国への自衛隊配備を許さないぞ!」「辺野古の海を守るぞ!」「5・17『県民大会』に参加しよう!」とシュプレヒコールで訴える。住宅地が密集する通りでは、手を振る市民の姿も見られる。国道五八号線に入り、キャンプ・キンザーの延々と続くフェンスと無機質な倉庫群に、デモ隊の訴えにも力が入る。第4ゲート(牧港)前では、ゲート前に立ちはだかり米軍基地撤去を訴える。基地内から米兵とガードマンがデモ隊にカメラを向ける。参加者も激しく怒りを叩きつける。

 デモ隊は、自然海岸の残るカーミージー(亀瀬)までの約2時間のデモ行進を闘いぬいた。集約集会では黒島氏がマイクをとり、「浦添に住む者として、挫けずに闘う」とまとめた。

 松本は、2013年2月市長就任後、言を左右にし「軍港容認」を示唆してきた。今年2月に、「西海岸開発計画」の形状見直し案を発表し、軍港位置の変更を組み込んだ。水面下で防衛省との交渉をすすめ、「軍港容認」のタイミングを図っていた。松本の公約撤回は時間の問題であった。政府にはもうひとつの狙いもある。それは辺野古反対を掲げながら、同じく「県内移設」である浦添新軍港建設について「反対しない」という狷鷭鉄霆爿瓩砲箸匹泙覯長「県」政への圧力である。翁長の主張がどうであれ、浦添市民を先頭に沖縄労働者人民は、新軍港建設阻止とキャンプ・キンザー撤去を名護新基地建設とひとつのものとして闘い続ける。

名護新基地建設阻止!「集団的自衛権関連法」案粉砕!を訴える(5月15日)

 5月15日4時40分、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会と沖縄・首里日雇労働組合は、パレット前(那覇)に登場し、ビラ撒きとアジテーションを開始する。「日・米両政府は、辺野古にとどまらず、高江ヘリパッド建設、浦添新軍港建設、与那国への陸自・沿岸監視部隊の配備、宮古や石垣への陸自・警備部隊およびミサイル部隊の配備、嘉手納基地の強化など基地の再編・強化を推し進めている。これが『復帰』43年目の『基地の島』の現実だ」「安倍政府は、圧倒的な『民意』を踏みつぶして辺野古に基地を建設しようとしている。許せない」「『埋立承認』した仲井真、『辺野古の運動は無責任な市民運動』と言い放つ自民党『県』連会長・島尻安伊子。公約破棄で我々の思いを踏みにじる自民党『県』連も徹底追及していこう」「辺野古闘争に勝利するカギは、何よりもまず辺野古現地に決起し実力阻止闘争を担うことだ」「5・15でヤマトから来た仲間たちは沖縄の苦しみを共有し、それぞれの地で強力な運動を推進して欲しい。ともに安倍政府打倒の闘いを広範につくりあげよう」「安倍政府は、昨日、『集団的自衛権関連法』案を閣議決定し、本日、国会提出した。政府は、『平和』という言葉でわれわれを騙し、危機を煽ってナショナリズムに取り込み、戦争への道に引きずり込もうとしている。戦争法案を全力で粉砕しよう」。「県」庁職員や学校帰りの高校生も断固たる訴えに注目し、次々とビラに手を伸ばしてくる。

 5時20分頃、「日の丸」を掲げ警察に守られた一団が、国際通りからやってくる。「頑張れ日本!全国行動委員会」なる反共右翼ファシストが主催する猊帰礼賛パレード瓩任△襦この団体は、2013年1月、全41市町村の首長が参加して行なわれた「東京要請行動」に向かって、「国賊!」などと悪罵を投げつけてきた輩どもである。「日の丸」の登場に、市民は表情をしかめる。ビラをまく沖日労の仲間も激しく憤る。われわれは、万全の防衛態勢をとりつつ、誰にも相手にされない一団の弱々しい挑発なぞ相手にもせず、闘いを継続する。市民からは「君たちが正しい。がんばって」「『県民大会』行くよ。がんばろう」と声がかかる。

 権力の介入、ファシストの攪乱・破壊を寄せつけず、約一時間にわたる情宣闘争を貫徹した。
 沖縄では「中国脅威論」が強く流布されている。それらは自民党や官邸サイドから意図的に流されるものや、その意を受けた反共右翼ファシストがまき散らすデマまで多岐にわたる。「翁長は中国の手先」などといった荒唐無稽な珍論もあるが、反戦・反基地闘争への激しい憎悪という点で共通している。「幸福実現党」「オスプレイファンクラブ」「大日本忠仁社」などの反共右翼ファシストがたびたび登場し、敵対・介入をくり広げている。われわれは、こうした破壊策動を断じて許すことなく、ファシストを撃滅し反戦・反基地闘争の前進を切り拓く決意である。

沖韓連帯集会が開催される(5月16日)

 5月16日午後6時より、「沖縄県立博物館・美術館」の2階講堂において、「米軍基地反対運動を通して沖縄・韓国民衆の連帯をめざす会(沖韓民衆連帯)」が主催する集会「海を越え平和の手をつなごう」が開催された。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会も結集した。

 主催者からの簡単な挨拶の後、盛りだくさんの発表が始まる。

 まず、ドキュメント「辺野古のたたかい」のDVD上映だ。今年1月から3月までの辺野古の陸と海での闘いが克明に映し出される。カヌーに海上保安庁が飛び移って転覆させる場面では会場から悲鳴があがり、地元の高校生の断固たる訴えに万雷の拍手が送られる。上映後、海上行動隊のメンバーより現場報告が行われる。「カヌーのパドルを取ったり、ゴムボートで体当たりしたり、船長を突き飛ばしたり、カヌーを転覆させたり、頭を海に沈められたり、頸椎捻挫や骨折まで負わされたり。海保のやっていることは殺人未遂そのもの。決して許されるものではない」「海保に暴力をふるわせないこと、より多くの民意を拡げていくこと、そうした闘いをやっていく」。臨場感あふれる報告に大きな拍手が沸き起こる。

 次にドキュメント「悲しみの済州」が上映される。そこでは海軍基地建設を阻止することができなかった悔しさ、悲しさ、絶望感が余すところなく示されていた。排除されても、排除されても、くり返し座り込む住民や支援メンバーの姿が辺野古の現場と重なり、闘う仲間たちは息をのむ。上映後、済州島江汀村副会長の高権一氏が登壇する。氏は、「わたしたちは3ヵ月間、工事を止めた。だが知事は賛成派であり、住民の側に立つ政治家はいなかった。住民と活動家が身体をはって止めた時が唯一だった」と悔しさを吐露する。「700人を超える住民および活動家が警察に連行され、40人以上が拘束され刑務所に送られた。600人以上が裁判にかけられている」と壮絶な闘いの一端が示され、「沖縄の状況は、済州島と似ているが違う面もある。沖縄には、何十年も闘ってきた経験がある。また、反対派の知事や議員を当選させることに成功してきた。辺野古は必ず勝つ」と言い切る。さらに、「基地建設の理由は、『大洋海軍構想』にある。これは、韓国憲法第五条に違反しているが、これがしっかり批判できなかったことが悔やまれる」「村の中で軍官舎建設が始まっている。海軍基地拡張を止めようと闘ったがつぶされた」と説明し、「京都にXバンドレーダーが設置され、その情報を受け取ることができるイージス艦が韓国にある。これが、済州島の海軍基地に配備されようとしている。一部で進んでいる基地建設は、決してその地域だけの問題ではない。米軍の撤退は日本だけから、韓国だけからでなく、双方から撤退させるべき」と鋭く突き出し締めくくる。詳細な報告に惜しみない拍手が送られた。

 沖縄と韓国からの報告を受けた後、沖縄国際大学の佐藤学氏より「東アジア民衆連帯の可能性」と題する講演が行われた。佐藤氏は、「2年前、世界は戦争しづらくなっていると分析したが甘かった」「米国内では『中国の軍事的台頭を抑える』という主張があっという間に主流となっていった」「安倍首相がナショナリズムで国民の不満をそらし、敵国に向けさせるというやり方は、現在のプーチン大統領やかつてのイギリス・サッチャー首相から学んだものではないか」と言及し、「国家主義への奔流を止めるためには、民衆連帯が必要である」と強調した。

 最後に、「国際キャンプ」沖縄開催が呼びかけられ、集会は閉じられた。

「県民大会」に3万5000人が大結集(5月17日)

 5月17日、「戦後70年 止めよう辺野古新基地建設! 沖縄県民大会」が、「沖縄セルラースタジアム」(那覇市内)において開催された。主催は、同「大会実行委員会」である。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会と沖縄・首里日雇労働組合も呼びかけに応え結集した。

 午前11時の開場前から参加者が殺到する。われわれは、参加者に向けて情宣を開始する。「すべての基地を撤去する第一歩の闘いとして名護新基地建設阻止を闘おう」「辺野古の現場に結集しよう。安保粉砕・日米軍事基地解体の闘いは、基地そのものに打撃を強制する実力闘争が不可欠だ」「『集団的自衛権関連法』案を阻止し、安倍政府を打倒しよう」と訴えるビラは吸い取られるように受け取られていった。

 正午前、会場入りする。内野席が開いたが、その後も各モノレール駅やバス停から連なる参加者の列は途切れることなく続き、開会前まで内野席や球場内の座席は埋め尽くされ、外野の芝生も徐々に見えなくなっていく。この日、3万5000人が大結集した。

 午後1時、司会を務める普天間高校の1年生が「世界一危険な小学校で学んできました。学びの場を脅かす基地はもう要りません」「辺野古の新しい基地も造らせたくありません」と挨拶を行なうと何度も拍手がわきおこる。

 はじめに、「辺野古新基地NO」「屈しない」と書かれたメッセージボードを掲げ、アピール行動を行なう。

 主催者挨拶に続き、地元からの訴えが行なわれる。辺野古で闘いぬく「ヘリ基地反対協」の安次富浩氏は、「1997年の名護市民投票から18年、2004年ボーリング調査阻止闘争から今日で4046日。去年から海とゲート前での闘いをつくり上げてきて315日になる」「海上では海上保安庁のすさまじい暴力をはね返して闘っている。ゲート前では『県』警機動隊の暴力とも闘い続けている」「1995年米海兵隊による女子中学生へのレイプ事件から数えて20年目になる。現状は変わらない。普天間基地閉鎖という要求を無視してきたのは歴代の自民党政府であり、民主党政府である」「沖縄の基地は、わたしたちが撤去させる。もう日本政府には、任せられない。沖縄の未来は、わたしたちで決める。この闘いは、絶対に勝てる」と力強く表明する。「辺野古・大浦湾に新基地はいらない二見以北住民の会」会長は、「安倍政府が圧倒的な『民意』を無視、問答無用で県民をねじ伏せ、蛮行をくり返す中で工事を強行しているからこそ、ゆるせらん、がってぃんならんと抗議する」と切々と訴える。

 学生からのメッセージとして登壇した沖縄国際大学の学生は、「大学のすぐ後ろに普天間飛行場が拡がっている。安全で静かな学生生活を送るためにも普天間飛行場の即時閉鎖・撤去が必要だ」「政府は、普天間飛行場を辺野古に『移設』することが『唯一の解決策』と言うが、辺野古に新基地を建設することは名護市民に基地被害や不安を与え、同じことの繰り返しで真の解決にはならない」「沖縄の未来を築くために、若い世代の一人ひとりが、基地問題を学び考え、一歩でも二歩でも行動することが大切だ」と参加者に問いかけるように語る。

 海外からは、「プラトーン」などの作品で有名な映画監督のオリバー・ストーン氏からのメッセージだ。「『抑止力』の名の下に建つ巨大な基地は、一つのウソです。アメリカ帝国が世界中を支配する目標を進めるのは、もう一つのウソです。この怪物と闘って下さい」「世界中であなたたちのように、あらゆる分野で闘っている人たちがいます。それは、平和と、良識と、美しい世界を守るための闘いなのです」。

 すべての発言が終了し、大会決議が読み上げられる。「日・米両政府の姿勢は、『自治は神話だ』と言い放った米軍占領統治下の圧政と何も変わらない。沖縄県民の意思を侮辱し、日本の民主主義と地方自治の根幹を破壊する暴挙である。もはや、『辺野古』は沖縄だけの問題ではない。わたしたちは、今、この国の民主主義の在り方を問うている」「私たち沖縄県民は、自ら基地を提供したことは一度もない。普天間基地も住民が収容所に入れられている間に建設され、その後も銃剣とブルドーザーによる土地接収によって拡張されてきた。…国際法に違反してつくられた米軍普天間基地は閉鎖・撤去こそが『唯一の解決策』である」「子どもたちや孫たち、これから生まれてくる次の世代のためにも、私たち沖縄県民は決して屈せず、新基地建設を断念させるまでたたかうことをここに宣言する」。決議は拍手で確認される。ガンバロー三唱と閉会あいさつで締めくくられた。

 われわれは、5・14―17連続闘争を闘いぬいた地平を継承・拡大し、辺野古の現場に結集し埋め立て着工阻止を闘いぬく。沖縄―日本「本土」貫く団結を強化し、安保粉砕・政府打倒の闘いの爆発を実現しよう。