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 6・25法相・上川による死刑執行を弾劾する (1149号6面)

死刑執行を徹底弾劾する

 6月25日、法相・上川の死刑執行命令により、1人の死刑囚の死刑執行が強行された。名古屋拘置所に収監されていた神田司死刑囚が、国家権力の手によって虐殺されたのである。前回の昨年8月の死刑執行以来、約10ヵ月での執行となった。

 上川が2014年10月に法相に就任してからは初の執行であるが、2012年12月に安倍極右政府が発足して以来の死刑執行は、ついに7度目を数え、執行者数は12人となった。2006年の第1次安倍政府時の10人と合わせると、通算22人にもなる。安倍政府の死刑執行の突出ぶりがいよいよ際立っている。今回の死刑執行によって、全国の拘置所に収監されている死刑囚は129人(再審開始決定により釈放された袴田厳氏を除く)となった。

 日帝・法務省は、死刑執行にあたり今回も死刑囚の名前と犯罪事実、執行場所を公表した。2007年8月の、女性1人に対する強盗殺人罪など(=「闇サイト殺人事件」)について「闇サイトで知り合った3人で共謀」「女性を拉致・監禁して殺害」などと、ブルジョアマスコミを使って犯罪事実を大々的に宣伝することで、死刑囚が「凶悪な人格」であることを印象づけさせている。このことで、「これだけ凶悪な人間ならば、死刑で当然」ということをアピールし、「死刑推進の世論」を形成しようという、もはや定番となったやり方である。法務省は、今回もまた、死刑執行に対して都合の悪い情報は伏せたまま、ただただ「死刑執行支持の世論」を作り、死刑反対運動を圧殺することを目的に「情報公開」を行なったのである。

 今回、死刑執行された神田死刑囚は、2009年に名古屋地裁で死刑判決を受けた。その後、自ら控訴を取り下げ、死刑判決が確定したことになっているが、実際には、神田死刑囚は控訴取り下げの「無効」を主張していた。しかも、神田死刑囚は、再審請求を準備していたのだ。そんななかでの一方的な死刑執行であった。安倍政府は、かねてから死刑囚の再審請求について「形式的な再審請求を繰り返す『執行逃れ』と言わざるを得ないケースもそれなりにある」なぞと悪罵している。安倍政府は、とにかく切れ目ない死刑執行の犲太哭瓩鮑遒襪海箸如∈8紊了犒瑳更圓瞭散攤遒蠅北起となっているのだ。そのような意図に基づく死刑執行を、断じて許すことはできない。
 法相・上川による死刑執行を徹底弾劾する。

死刑制度存続を許すな

 近年、判決の厳罰化がより加速し、死刑判決が増加している。従来の死刑選択の判断基準とされた「殺害された被害者の数が複数である」という1983年の「永山基準」が崩れ、「1人殺しただけでも死刑」という流れが形成されているが、今回の「闇サイト殺人事件」の判決がその典型である。治安管理強化の狎擇蟷キ瓩箸靴董∋犒裟度が存在しているのである。

 内閣府は、昨年11月に、「死刑制度に関する世論調査」を行なっている。その結果、「死刑もやむを得ない」とする回答が80・3パーセントであった。「産経」などの御用マスコミは、この数字だけを金科玉条のごとく振りかざして「死刑執行を望む世論」を煽り立て、死刑執行を煽動している。

 しかし、「死刑執行を望む世論」なるものは、重要な情報を国家権力のごく一握りの人間が握り、「世論」を都合よく誘導した末に作られたものに過ぎない。そんな虚構なぞ、袴田巌氏に48年間の超長期の勾留を強制した「袴田事件」をはじめとした、数々の冤罪事件が表面化するなかで、既に崩れ去っている。警察権力が、無実の労働者人民を不当逮捕してウソの「自白」を強制し、「物的証拠」を平気で捏造し、司法権力が、追認して労働者人民を監獄に叩き込んでいく横暴ぶりが次々に暴露されているのだ。

 労働者人民の間でも、死刑制度への疑問が広がっているのは間違いない。前出の「死刑制度に関する世論調査」においてすら、80・3パーセントという数字は、前回調査より5・3パーセントの減少である。しかもその「死刑賛成」の回答者のうちの40・5パーセントが「将来的には、死刑を廃止してもよい」としているのだ。

治安管理強化を許すな

 そもそも、死刑制度そのものが戦時体制形成の一環としての攻撃であることを見逃してはならない。安倍政府は、死刑制度を堅持することで、かつての治安維持法弾圧のように、戦争に反対する者や勢力を極刑によって爐澆擦靴甅瓩箸靴撞垰Δ掘△△襪い六犒瑳更圓鰈喝することで組織壊滅型弾圧を加速させようとしているのだ。そして、日帝国家権力は、東アジア反日武装戦線や連合赤軍の死刑執行にも踏み込もうとしている。

 安倍政府による死刑制度存続なぞ、断じて許してはならない。

 2014年、死刑廃止国は140ヵ国であり、死刑存置国は58ヵ国となっている。そのうち、2014年に実際に死刑を執行した国は22ヵ国であって、世界中でわずか10パーセントにすぎない。その10パーセントの中に、日帝が居座っているのだ。

 しかし、戦時体制形成を急ぐ安倍政府は、こうした世界の趨勢も、まったく意に介することもない。安倍政府は、いよいよその傲慢ぶりを全面化させながら、迫り来る朝鮮反革命戦争突入をみすえ、治安管理強化をさらに進めている。

 今通常国会での、弾圧立法制定の動きが続いている。3月13日、安倍政府は、他人の罪を証言すれば見返りを得られる「証言買収型司法取引」の導入や、警察による盗聴範囲の拡大と要件緩和を柱とした、「刑事訴訟法」等の改悪案を閣議決定した。これらの弾圧立法が5月19日に衆院で審議入りしている。安倍政府は、通常国会の会期を9月まで大幅延長し、「安保法制関連法」と併せて、弾圧立法を何としても成立させようとしている。容疑者の取り調べ全過程の録音・録画を義務づける「可視化」をうちだしているが、まったくアリバイ的なものでしかなく、「冤罪防止」になぞなりはしない。わずかばかりの牴鳥覯臭瓩髻峺魎江魴錙廚箸靴拭◆崗攜税禺型司法取引」の導入や「盗聴法」改悪なぞ、断じて許すことはできない。

 弾圧立法容認を表明した日本弁護士連合会(日弁連)執行部の屈服ぶりに対し、良心的弁護士をはじめ、多くの労働者人民からの反対意見が噴出している。総翼賛化する既成勢力を踏みしだき、反革命翼賛国会粉砕の闘いのただなかで、弾圧立法制定を阻止しよう。戦争遂行の安倍極右政府を打倒しよう。