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7・15 「君が代」不起立被処分者に対する「再発防止研修」粉砕闘争が闘われる (1192号5面)

田中聡史氏に3回目の「再発防止研修」

 7月15日、東京都教育委員会は、3月の石神井特別支援学校の卒業式で、「君が代」不起立を闘った田中聡史氏に対して、「減給10分の1、1ヵ月」の不当処分発令に加え、5月11日、6月15日につづき、3回目の「再発防止研修」を東京都教職員研修センターで受講するように命令した。これに対して「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会(被処分者の会)」は、「再発防止研修」抗議・該当者支援の行動を呼びかけた。

 7月15日、午前9時過ぎ、雨の中を50人の支援者が研修センター前に結集し、「再発防止研修」抗議・該当者支援行動が始まった。田中氏に対する都教委の姿勢は、「君が代」不起立を10回にわたって闘う現役の教師を狙い打ちにして、何としても「10・23通達」に屈服させようとするものに他ならない。6月2日、都教委は、校長を通して「所属校研修」を石神井特別支援学校でやるのではなく、研修センターに呼び出して3回やると通告してきた。都教委は、所属校での「研修」では、田中氏に対する圧力としては弱いと判断し、生徒や学校から引き剥がし、屈服させるための「研修」を研修センターで強行しようというのだ(同じ2015年度卒業式で不起立を闘った他の2人の「所属校研修」は所属校で行なわれている)。それは、田中氏が担任する生徒の教育を受ける権利なぞ、一顧だにしない姿勢にも表れている。田中氏は、6月15日の1回目の研修センターに呼び出しての「所属校研修」について、「当日は、生徒が校外に出て食材を買うプログラムを既に組んでおり、自分が抜ければ教師が不足し、校外での授業を受けられない生徒が出るから『研修』の日にちを変更して欲しい」と要請していた。だが、都教委は、まったく聞く耳を持たず、6月14日に、「変更はしない」と回答し、予定通りの「研修」を強行したのだ。そして、2回目となる7月15日も、都教委は、田中氏に授業をさせず、「研修」を強制したのだ。

 9時20分から始まった抗議集会では、最初に、都教委と研修センターに怒りのシュプレヒコールが叩きつけられた。

 「被処分者の会」共同代表の星野氏は、「あえて授業のある時間に研修センターに呼び出すというやり方は、生徒の教育を受ける権利を踏みにじるものであり、絶対に許せない」と発言した。

研修センター前で集会と激励行動

 弁護団の澤藤弁護士は、研修センターへの申し入れで、「『所属校研修』と言いながら、なぜ田中さんに限ってセンターに呼んでやるのか。本人には大きな負担であり、懲罰的な『研修』だ。いじめ・嫌がらせの『研修』だ。心理的負担で圧力をかけ、攻撃し、思想・良心の自由を投げ出すように仕向けている。受講を拒否しているわけでもない田中さんは、授業に差し支えないように申し出ている。しかし、都教委は、これを全く無視して(授業があるのに)呼び出している。子どもの教育の事を一顧だにしない教育行政とは何か。まじめな教員が不真面目な教委にいじめられている。2004年の東京地裁決定では、犒り返し同一内容の『研修』を受けさせ、自己の非を認めさせようとするなぞ、公務員個人の内心に踏み込み、著しい精神的苦痛を与える程度に至るものであれば、そのような『研修』や『研修命令』は、合理的に許容される範囲を超えるものとして違憲違法の問題を生じる可能性があると言わなければならない瓩判劼戮討い襦『再発防止研修』は、これらにみんな反している。都教委に警告せざるを得ない」と都教委と研修センターを弾劾した。

 つづいて、「被処分者の会」の抗議声明を事務局長・近藤氏が読み上げ、「ひのきみ全国ネット」、「練馬問題研究会」などが申し入れを行なった。午前10時前、研修センターに田中氏が入る時間が来ると、再度シュプレヒコールが叩きつけられた。田中氏への「研修」が強行されている時間も集会と激励行動は続けられ、大阪から駆け付けた教育労働者、東京「君が代」裁判第3次訴訟原告、第4次訴訟原告が発言し、参加した東京・山谷日雇労働組合は、「『君が代』不起立を闘う現役教師を何としても潰そうという都教委を絶対に許さず、共に闘いぬきます」と発言し、「山谷夏祭り」への支援を呼びかけた。

 午前11時前、「研修」を終えて田中氏が研修センターから出てくる。田中氏は、「『研修』は、同じ内容の繰り返しだった。2004年の東京地裁決定に反している。このような違法性の高い『研修』は、すべきではない。中止すべきだ。今年、私は、3年生の学年担任だ。最小の人数で教育活動をしている。本日の午前中も授業があり、心苦しかった。同僚に謝ってから研修に来た。こうしたことを、都教委は、やっている。不当な『研修』だ。最後には、いつものように『全体の奉仕者として今後もやっていく』と書いてきた」と報告した。田中氏を迎えた支援の労働者は、8月29日の「再発防止研修」に対しても闘うことを確認し、当日の行動を終えていった。