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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

10・26

10・28寺尾反革命差別判決42ヵ年糾弾!狭山中央闘争を闘う
(1204号6面)

5・23闘争実行委員会が前段集会を開催

全国部落解放青年同盟がメッセージ

 午前11時、解放派と全国学生部落解放研究会連合の部隊は、日比谷野外音楽堂の入口に登場した。横断幕を広げ、ゼッケンを身につけビラまきを開始する。すでに集会に参加するため、続々と全国の部落大衆が結集し始めていたが、次々とビラが受け取られていく。日比谷野外音楽堂の入口の周辺では、公安私服どもが居並び、何かあればいつでも弾圧をしかけてやろうと狙っている。情宣部隊は、これを一蹴し、集会直前まで情宣行動を貫徹した。

 正午、5・23闘争実行委員会が、前段集会を開催する。結集する多くの部落大衆からの注目を集める中、部落解放運動を闘う仲間が司会に起ち、シュプレヒコールで集会が開始された。「狭山差別裁判を糾弾するぞ」「寺尾反革命差別判決42ヵ年を糾弾するぞ」「第3次再審棄却を阻止するぞ」「狭山闘争の歴史的勝利をかちとるぞ」「革命的部落解放運動の飛躍・前進をかちとるぞ」。

 まず最初に、全国部落解放青年同盟からのメッセージが司会により代読される。「安倍極右政府は、国家権力頂点からの極悪な反朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、反中国―反共・排外主義攻撃を加速させ、戦争熱を煽りたてている。安倍政府が、戦時国家体制形成に突き進む中で、部落解放運動総体もまた大きな試練を迎えている。安倍政府が、部落解放同盟内社民・こえ派などの既成勢力にさらなる屈服を迫り、ファシズム融和運動への転換攻撃を推し進めてくるのは必至だ」「部落解放同盟内社民・こえ派は、『差別の法規制』要求運動として、自民党が提出した『部落差別解消法』にしがみつく姿をあからさまにしている。そんな部落解放同盟内社民・こえ派を踏みしだきながら、吹き荒れる差別煽動をぶち破る闘いとして、差別糾弾闘争の復権を何としてもなしきらねばならない」「〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の旗幟を鮮明にして、階級的共同闘争と大衆的実力闘争・武装闘争で闘いぬかなければならない。東京高裁の再審棄却を許さず、狭山闘争の勝利を何としてもかちとろう」「ファシストとの死闘をくぐることなしに、階級闘争の前進はない。極悪な差別者に対しては、その極悪ぶりにふさわしい、革命的部落解放運動の側からの、断固たる鉄の回答を準備してやらねばならない」「全青同は、その歴史的責務にかけて、革命的部落大衆の組織化をなしきり、革命的反戦闘争をともに闘いぬき、部落差別廃絶をかちとって部落解放の牴造日瓩鬚燭阿蟯鵑擦討い決意を、改めて明らかにする」。

全国学生部落解放研究会連合が基調提起

 全国学生部落解放研究会連合より基調が提起される。「狭山弁護団が提出した『下山鑑定』は、石川氏の『自白』をもとに発見され『有罪証拠』とされた、石川氏宅のお勝手の鴨居の上に置かれていた万年筆について、実際に入っていたインクには、『女子高校生誘拐殺害事件』当日の1963年5月1日まで被害者が使っていたインクが微量たりとも混じっていないことを証明したものである」「石川氏が強制されたウソの『自白』では、被害者の女子高校生を殺害後、被害者の万年筆を奪って自宅に持ち帰り、お勝手の鴨居の上に置いたことになっており、『秘密の暴露』にあたるとされる『重要な証拠』として扱われてきた。元々、この『証拠』自体が、警察による捏造であることが、再三、指摘されてきたが、今回の『下山鑑定』は、それを科学的に裏付けるものである」「次回の第30回『3者協議』は、11月上旬開催の予定である。東京高検は、『不見当』を繰り返し、裁判所になら提出するなぞというふざけた態度で居直っている。東京高裁・植村は、いまだに事実調べを行なおうとせず、手ぬるい態度でごまかしつつ棄却のタイミングを狙っていると言わざるを得ない」「今こそ大衆的実力闘争・武装闘争と階級的共同闘争で第3次再審棄却を阻止する攻勢的な闘いを叩きつけていかなければならない。石川氏の闘う決意に応える闘いを担いぬいていかなければならない。石川氏を激励し、石川氏の怒りと無念を共有し闘おう。司法―国家権力に対する『中立・公正』の幻想を一切捨て去り、〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の闘いの旗幟を鮮明に闘おう」「部落解放同盟内社民・こえ派は、『告訴・告発』を全面化している。『告訴・告発』は、差別糾弾闘争を破壊し、差別者を擁護し、部落差別を拡大させるだけであり、差別者を自己批判させ、変革することなぞできない。とりわけ、反共ファシストの差別煽動に対しては、徹底した撃滅戦の爆発で回答しなければならない。全国で激発する差別事件に対しては、全国水平社の差別糾弾の思想を引き継ぎ、徹底した差別糾弾闘争で闘いぬくことが必要だ」「部落解放同盟内社民・こえ派は、自民党案に乗っかって『部落差別解消法』成立に動いている。ファシズム融和運動に道を拓きかねない『差別の法規制』要求運動を踏み越えなければならない。安倍政府が主導する『部落差別解消法』制定を許してはならない。差別糾弾闘争の復権をかちとり、部落差別の根底的廃絶、部落の根本的解放へと闘おう」。

結集した闘う仲間からの決意

 集会途中から、雨が強くなる中、隊列を再度整えて集会を続行する。集会に結集する各団体からの闘う決意を受けていく。全国「障害者」解放運動共闘会議(全「障」共)の仲間は、「安倍政府の下、社会保障の切り捨てが進んでいる。『心神喪失者等医療観察法』の下、『精神障害者』の隔離・抹殺が進行しており、今年7月の『津久井やまゆり園』での『障害者』殺傷事件をも口実に、保安処分攻撃が強化されようとすることを許すことはできない。戦時『障害者』抹殺攻撃を粉砕し、闘いぬく」。東部朝鮮史研究会の仲間は、「日・米・韓が、朝鮮反革命戦争に突撃することを許してはならない。日帝足下労働者人民の責務にかけ、朝鮮反革命戦争を粉砕しよう」「韓国では、朴槿恵政権打倒への怒りが爆発している。闘う韓国労働者人民と連帯しよう」「差別主義・排外主義攻撃が激化している。ファシストを撃滅し闘おう」。東京・山谷日雇労働組合の仲間は、「石川氏は、日雇いで働いていたがゆえに、ハッキリとしたアリバイがなく、逮捕され、ウソの『自白』を強制され、デッチ上げられた」「差別と闘わずして、われわれをアブレ(失業)と野垂れ死にに追い込む国家権力を打倒することはできない。これらの闘いを一つのものとして闘いぬく」。「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」の仲間は、10月18日の、大阪府警機動隊による、闘う沖縄労働者人民に対する「土人」なる差別発言と、大阪府知事・松井や大阪市長・吉村の差別者擁護発言を糾弾するとともに、「大阪市行政による、仲間たちの命を奪う『西成特区構想』―釜ヶ崎のセンター移転・解体攻撃を粉砕しよう」。最後に、反安保労研全国センターの仲間は、「安倍政府は、改憲まっしぐらの攻撃を仕掛けている。沖縄では、高江ヘリパッド建設に踏み込んでいる。11月には、南スーダンに派兵する自衛隊に、『駆け付け警護』『宿営地の共同防衛』の任務を付与しようとしている」「差別主義・排外主義が煽動される中、労働組合を戦争に協力させる戦時国家体制が作られようとしている。それこそが、安倍が提唱する『働き方改革』に他ならない。総翼賛化攻撃をふみこえ、労働者の戦争動員を絶対に許さない革命的労働運動を作りあげよう」。

 司会が前段集会終了を宣言し、再度全体でシュプレヒコールをあげた後、本集会へと合流した。

日比谷野外音楽堂で本集会

石川氏の決意表明と弁護団報告

 本集会開始時、土砂降りになっていたが、それでも集会会場である日比谷野外音楽堂には、既に多くの戦闘的部落大衆や労働者たちが結集していた。集会開始前には、歌手の大島花子氏(坂本九氏の実子)のミニコンサートが行なわれていた。

 午後1時、「狭山事件の再審を求める市民集会実行委員会」主催の「証拠捏造は明らかだ! 東京高裁は鑑定人尋問・再審開始を!」と題した集会が開始される。

 部落解放同盟・組坂委員長の開会あいさつ、「民進党」と社民党のあいさつに続いて、無実の部落民=石川一雄氏が登壇すると、会場全体から歓声があがる。石川氏は、まず「狭山集会での雨は、これが3回目ではないかと思いますが、この雨の中を、集会に参加してくださり、ありがとうございます」と集会参加者をねぎらった後、「いよいよ、最終段階を迎えたが、万年筆に関する新たな鑑定が出ている。今後こそ、司法を動かさなければなりません。これからも、皆様方の心からの支援をお願いしたい」と訴えた後、得意の短歌を披露する。「万年筆 闇夜切り裂く 鑑定で 科学の力が 司法咎める」。最後に、「何とかこの3次で再審が開始できるように、皆様方の一層のお力添えを賜りたい」。石川氏の発言終了後、会場全体から大きな拍手が沸き起こった。

 石川早智子氏からのアピールに続き、弁護団報告がなされる。狭山弁護団の中山武敏主任弁護人は、まず、1974年の、寺尾反革命差別「無期懲役」判決が打ち下ろされた当時を回顧し、「石川さんに面会に行ったところ、石川さんは『検察側が隠し持つ証拠開示をさせてほしい』と訴えた」とするエピソードを紹介した。そして、第3次再審開始以降、数々の証拠開示がなされたこと、「かもいの万年筆」のデッチ上げを科学的に暴露したことなどを明らかにし、最後に、「42年間、一度も事実調べが行なわれていない。さらなる証拠開示を要求し、第3次再審勝利へ、ともに闘おう」と訴えた。次に、事務局長の中北龍太郎氏が登壇する。中北氏は、狭山集会に結集した弁護団を紹介した後、「3者協議」の現状を報告する。中北氏は、「万年筆問題」「録音テープの分析による、『自白』デッチ上げの暴露」「当時の石川氏が『脅迫状』を書けなかった点」の3点について、詳細に明らかにした。「万年筆問題」について、証拠開示された資料をもとに、インクを析出し、成分分析した「下山鑑定」により、万年筆の中に、「脅迫状」に使ったジェットブルーは入っていなかったことを紹介する。そして、「これまでも、『自白』に基づいて、3度目の家宅捜索で発見された万年筆には、疑問が持たれていた。しかも、『自白』を元に書かれた図面は、改竄されていた。『下山鑑定』がデッチ上げを証明した。『秘密の暴露』による寄りどころが大きく崩れた」とした。「録音テープの分析による、『自白』デッチ上げの暴露」については、「石川さんは何も知らなかった。警察の誘導による『自白』は作られたものであり、変遷を続けており、不自然だらけだ。『自白』による調書が作られ、裁判所は『自白』を鵜呑みにして判決を下している」。「当時の石川氏が『脅迫状』を書けなかった点」については、「録音テープで、石川さんが字を書けなかったことが明らかになった。国語力が差別で奪われており、ひらがなしか書けないので、警察に教えてもらっており、しかも間違いだらけだ」と、警察のデッチ上げを暴露した。最後に、「証拠開示で大きく前進した。人権を日本に確立させるため、勝利に向かって進もう」と、力強く締めくくった。

首都中枢をデモで席捲

 部落解放同盟・片岡副委員長からの基調提起の後、袴田巌氏の姉の袴田秀子氏、「袴田氏を救援する清水・静岡市民の会」の山崎俊樹氏、足利事件の菅家利和氏、布川事件の桜井昌司氏、志布志踏み字事件の川畑幸夫氏が連帯アピールに起つ。また、「市民の会」からのアピールとして、講談師の神田香織氏が発言に起った。その後、カンパ要請に続き、「1日も早く石川さんの『見えない手錠』をはずすために、狭山事件の再審を実現しよう」とする集会アピールが読み上げられ、参加者全体の拍手で確認される。「市民の会」事務局長の鎌田慧氏の「まとめ」の後、閉会あいさつと「団結ガンバロー」で、本集会が締めくくられた。

 集会後、5・23闘争実行委員会の隊列は、会場からデモに起つ全国の部落青年・大衆に共に闘う決意を明らかにすべく、シュプレヒコールを行ないアジテーションを開始する。「階級的共同闘争と大衆的実力闘争・武装闘争で闘うことが勝利をかちとる道だ」「裁判所、検察を包囲する闘いを共に闘いぬこう」「石川氏の闘う決意に応え、闘おう」「第3次再審闘争に勝利しよう」「革命的部落解放運動の飛躍・前進を切り拓こう」「戦争遂行の安倍極右政府を打倒しよう」と訴える。そして、日比谷公園からデモへと撃って出る。西幸門から出撃した青ヘルメットのデモ隊は、土砂降りの雨を突いて、繁華街・銀座を席捲する戦闘的デモに進撃し、道行く人々の圧倒的な注目を集めながら最後まで戦闘的デモをうちぬいた。デモ隊が解散地点の常盤橋公園に到着すると、全国学生部落解放研究会連合からの「今日の集会での石川氏の檄を受け、狭山闘争の勝利にむけ、さらに進撃しよう」「11月、『駆け付け警護』『宿営地の共同防衛』の任務付与を許さず、自衛隊南スーダン派兵阻止闘争を闘おう」の集約提起とシュプレヒコールで、この日の闘いをしめくくった。

 今こそ、石川氏の怒りと無念さを共有し、再審棄却を許さない闘いを司法―国家権力に叩きつけていかなければならない。〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の闘いの基調を一歩も後退させてはならない。狭山闘争の幕引きを加速する部落解放同盟内社民・こえ派の制動を突破し、奮闘を続ける石川氏を激励し、第3次再審闘争勝利、狭山闘争の歴史的勝利へ断固として進撃しよう。差別主義・排外主義煽動を粉砕し、差別糾弾闘争を断固闘い、部落解放運動の革命的飛躍を切り拓こう。