解放トップ
トップに戻る
解放最新号
バックナンバー
論文
定期購読

東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

5・23石川氏不当逮捕54年糾弾! 狭山中央闘争を闘う
(1230号1面)

5・23闘争実行委員会が前段集会を開催

全国部落解放青年同盟がメッセージ

 午前11時、解放派と全国学生部落解放研究会連合の部隊は、日比谷野外音楽堂の入口に登場した。横断幕を広げ、ゼッケンを身につけビラまきを開始する。すでに集会に参加するため、続々と全国の部落大衆が結集し始めていたが、次々とビラが受け取られていく。日比谷野外音楽堂の入口の周辺では、公安私服どもがビデオカメラを構え、何かあればいつでも弾圧をしかけてやろうと狙っている。部隊は、これを一蹴し、集会直前まで情宣行動を貫徹した。

 正午過ぎ、5・23闘争実行委員会が、前段集会を開催する。結集する多くの部落大衆の注目を集める中、部落解放運動を闘う仲間が司会に起ち、シュプレヒコールで集会が開始された。「狭山差別裁判を糾弾するぞ」「石川氏不当逮捕54ヵ年を糾弾するぞ」「第3次再審棄却を阻止するぞ」「狭山闘争の歴史的勝利をかちとるぞ」「革命的部落解放運動の飛躍・前進をかちとるぞ」。

 まず最初に、全国部落解放青年同盟からのメッセージが司会により代読される。「日・米・韓による朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の包囲網が縮められ、一触即発の危機を作りあげられる中で、安倍極右政府は、国家権力頂点からの極悪な反北朝鮮、反中国―反共・排外主義攻撃を加速させ、戦争熱を煽りたてている。安倍政府が、戦時国家体制形成を急加速させる中で、部落解放運動総体もまた大きな試練を迎えている。安倍政府が、部落解放同盟内社民・こえ派などの既成勢力にさらなる屈服を迫り、ファシズム融和運動への転換攻撃を推し進めてくるのは必至だ」「われわれは、石川一雄氏を支えぬき、〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の旗幟を鮮明にして、階級的共同闘争と大衆的実力闘争・武装闘争で闘いぬかなければならない。東京高裁の再審棄却を許さず、狭山闘争の勝利を何としてもかちとろう」「部落差別をはじめ、あらゆる差別が拡大・再生産され、差別襲撃事件が度々引き起こされるこの新たな戦時下の時代において、あらゆる差別と闘う団結を求める目的意識をもった運動を、われわれが先頭で作り出さねばならない」「極悪な差別者に対して、安倍政府のこしらえる『理念法』で対処するやり方は、結局は、差別者を増長させるだけである。だからこそ、その極悪ぶりにふさわしい、革命的部落解放運動の側からの、断固たる鉄の回答を、極悪差別者には、準備してやらねばならない。部落解放運動の革命的飛躍・前進をかちとろう」「全青同は、その歴史的責務にかけて、革命的部落大衆の組織化をなしきり、革命的反戦闘争をともに闘いぬき、部落差別廃絶をかちとって部落解放の牴造日瓩鬚燭阿蟯鵑擦討い決意を、改めて明らかにする」。

全国学生部落解放研究会連合が基調提起

 全国学生部落解放研究会連合より基調が提起される。「第3次再審闘争は、正念場を迎えている。東京高裁と東京高検、狭山弁護団による『3者協議』も、2009年の開始以来、2017年5月10日の開催で32回を数えるに至った。担当裁判官は、しばしば交代し、現在は、4人目の植村稔である。狭山弁護団は、開示された証拠を精査し、石川氏の無実を明らかにする新証拠を次々に暴き出し、東京高裁を追いつめてきた」「『下山鑑定』について、東京高検は、『2016年度中に反論・反証の見通しを示す』としていたが、結局、第32回『3者協議』でも示すことができず、言い逃れに汲々とし、先送りしている」「狭山闘争は、国家権力を追いつめてきた戦闘的闘いの地平を一歩も後退させることなく、さらに前進させていくことでしか勝利をかちとることはできない。そのことを肝に銘じ、なんとしても棄却を阻止する闘いに総力で起ち上がろう。いかなるペテンも居直りも許さない闘いを叩きつけていこう」「今こそ、大衆的実力闘争・武装闘争と階級的共同闘争で第3次再審棄却を阻止する攻勢的な闘いに起ち上がらなければならない。石川氏の闘う決意に応える闘いを担いぬいていかなければならない。石川氏を激励し、石川氏の怒りと無念を共有し闘おう。司法―国家権力に対する「中立・公正」の幻想を一切捨て去り、〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の闘いの旗幟を鮮明に闘おう。部落解放同盟内社民・こえ派の制動に怒る戦闘的部落青年・大衆と合流し共に闘おう。職場・地域・学園で部落差別を憎み許さず、狭山差別裁判糾弾闘争を共に闘う仲間を獲得し、階級的共同闘争を拡大していこう。大衆的実力闘争・武装闘争の爆発で、正念場を迎えた第3次再審闘争勝利へ進撃しよう。狭山闘争の歴史的勝利へ進撃しよう」「部落解放同盟内社民・こえ派は『告訴・告発』を全面化している。『告訴・告発』は差別糾弾闘争を破壊し、差別者を擁護し、部落差別を拡大させるだけであり、差別者を自己批判させ、変革することなぞできない。とりわけ、反共ファシストの差別煽動に対しては、徹底した撃滅戦の爆発で回答しなければならない。全国で激発する差別事件に対しては、全国水平社の差別糾弾の思想を引き継ぎ、徹底した差別糾弾闘争で闘いぬくことが必要だ」「部落解放同盟内社民・こえ派の『告訴・告発』方針を踏みしだき、差別糾弾闘争の復権をかちとり、部落差別の根底的廃絶、部落の根本的解放へと闘おう。ファシストどもの悪辣な差別煽動を打ち砕き、安倍極右政府の兇暴な朝鮮反革命戦争突撃と対決する部落解放運動の革命的飛躍・前進をかちとろう。朝鮮反革命戦争遂行の安倍極右政府を打倒しよう。差別主義日共=全国人権連を解体し、差別主義反革命革マルを解体・絶滅し、天皇主義右翼ファシストを撃滅しよう」。

結集した闘う仲間からの決意

 集会に結集する各団体からの闘う決意を受けていく。全国「障害者」解放運動共闘会議(全「障」共)の仲間は、「安倍政府は、『精神障害者』の隔離・抹殺を進めるための攻撃を強めている。『相模原やまゆり園』での『障害者』虐殺事件を口実に、『精神障害者』に対する『保安処分』攻撃を激化させている。絶対に許してはならない。戦時『障害者』抹殺攻撃を粉砕して闘おう」。東部朝鮮史研究会の仲間は、「朝鮮半島は、一触即発の朝鮮反革命戦争突入の危機の中にある。米・韓は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の目と鼻の先で、1ヵ月にわたる米韓合同軍事演習を強行している。米原子力空母2隻を朝鮮半島沖に配備している」「安倍政府は、戦争熱を煽りながら、朝鮮反革命戦争に突撃している。本格的な戦争突撃と天皇制強化、差別主義・排外主義は一体の攻撃であり、粉砕しなければならない。『在特会』をはじめとする反共ファシストを撃滅しよう」。東京・山谷日雇労働組合の仲間は、「労働組合は、差別と闘うことが重要と考えている。差別と闘わずして、アブレ(失業)、野垂れ死にに追い込むことを強制する資本家や国家権力に打ち勝つことができないと考えるからだ。資本家の搾取・収奪との闘いと、差別糾弾の闘いを、1つの物として闘いぬく」。「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」の仲間は、「釜ヶ崎でも、今年4月から、『社会保険未加入』を理由とした排除攻撃が強まり、アブレが強制されている」「大阪市行政による、公園で野宿する労働者の叩き出しなどが激化している。そして、『老朽化』を口実にしたセンターの移転・縮小攻撃が強まっている。『西成特区構想』による労働者への攻撃を許すことはできない。『反戦・仕事よこせ』を粘り強く闘いぬく」。福岡・築港日雇労働組合の仲間は、「国家権力を震え上がらせる労働者の闘いが必要だ」「差別が強まり、労働者の叩き出しが激化し、使い捨てにされる現状を踏み超える闘いに起ち上がらなければならない。闘わなければ生きていけない時代になっている。本日の闘いを最後まで闘いぬく」。最後に、反安保労研全国センターの仲間は、「安倍政府は、本日の衆院本会議で『共謀罪』新設の採決を強行しようとしている。絶対に許すことはできない。労働者の反戦の闘いを一網打尽にするものだ。国会に進撃する闘いが必要だ」「安倍の語る『働き方改革』は、戦争に協力する労働運動を労働者人民に強要するものだ。『労働法制』改悪を粉砕しよう」「6・15―6・18安保粉砕・政府打倒全国統一行動の爆発をかちとろう」。

 司会が前段集会の終了を宣言し、再度全体でシュプレヒコールをあげ、本集会へと合流していく。

日比谷野外音楽堂で本集会

石川氏の決意表明と狭山弁護団・中山主任弁護人の弁護団報告

 本集会の会場である日比谷野外音楽堂では、既に多くの戦闘的部落大衆や労働者たちが結集する中、歌手の中川五郎のミニコンサートが行なわれていた。

 コンサート終了後の午後1時、「狭山事件の再審を求める市民集会実行委員会」主催の「不当逮捕54年! いまこそ事実調べ・再審開始を!」と題した集会が開始される。

 部落解放同盟・組坂委員長の開会あいさつ、各政党あいさつに続いて、無実の部落民=石川一雄氏が登壇すると、会場全体から歓声があがる。石川氏は、「今年もまた、再審開始や事実調べの実現ができないままに、54年を迎えた。その苦しい中を、全国から今日の集会に集まっていただいたことに、心から感謝したい」とあいさつする。石川氏は、「看守さんが字を教えてくれた時に、復讐心に燃えて『曽我兄弟』の本を読んだ」「不屈の精神を養ったのは『曽我兄弟』の本を読んだから」とし、結集する集会参加者に対して「みなさん方の力で、今こそ司法を倒す時。『下山鑑定』がすばらしい結果を出してくれた。そのことを胸に、今年こそ決着をつけ、司法を倒さなければならない」と檄を飛ばした。その後、得意の短歌を披露する。「下山の鑑定基に高裁へ 再審開始の雷鳴響く」。石川氏の発言終了後、会場全体から大きな拍手が沸き起こった。

 石川早智子氏からのアピールに続き、弁護団報告がなされる。狭山弁護団の中山武敏・主任弁護人から、「『狭山事件』開始から54年。第3次再審闘争で明らかにした証拠は、381点。東京高裁の事実調べを実現しなければならない」「当時の東京高裁・寺尾裁判長は、『この公判を担当するにあたり部落問題関係の本を読んだ』と言っていた。しかし、判決では、部落問題について『予断と偏見による狙い撃ちはなかった』としか触れなかった。第3次再審では、何としても差別捜査・違法捜査の実態を、なぜ石川氏が『自白』を強制され、石川氏が第1審まで『自白』を維持したのかを明らかにしたい」「石川氏からの一通の手紙が、私が『狭山事件』に関わる原点である。手紙では、『先生は、部落出身であるとのことでありますから、私にはまことに心強い限り。ぜひ弁護人になっていただき、部落問題にメスを入れてもらいたいと思います』『教育を受けられなかった者に対する国家の仕打ちがあまりにむごい。そのことが許せない思い』と書かれていた」「『石川氏1人の命は、部落民300万人の命と同じ』との思いが、闘う者の心を捉えた。最後までがんばりたいと思う。共にがんばりましょう」。

狭山弁護団事務局長・中北弁護士が「3者協議」の現状を報告

 次に、事務局長の中北龍太郎氏が登壇し、まず、この日の集会に結集した狭山弁護団の弁護士を紹介する。そして、中北氏は、『3者協議』の現状を報告する。「第3次再審では、多くの証拠開示ができた」「寺尾判決が、証拠隠しによってかろうじて成り立っていることが明らかになった」とした。そして、開示された証拠である「取り調べテープ」「上申書」を基に、「石川氏は、部落差別によって字を奪われている実態が明確になった」「『自白』にしても、たどたどしいものであり、『無知の暴露』を明白にするものだ。それを取り繕うために『証拠』が捏造された」「五つも『秘密の暴露』が存在する事件なぞ、『狭山事件』以外にはない。犯人を取り逃がしたことの取り戻しのための、逮捕のための『暴露』なのは明白」とした。そして、「鴨居の万年筆」が捏造されたデタラメな「証拠」であることを科学的に示した「下山鑑定」について「検察は、今、必死に、反証のための『証拠』作りを準備している。今年夏頃には出てくるだろう。この『証拠』が、矛盾をさらに拡大させるのは必至だ。石川氏の無実をより揺るぎのないものにしていく」とした。さらに、その他の「証拠」についても「次々に崩れている」と強調し、「警察が捏造したことが明らかになっていく」とした。さらに、「石川氏は、『自白』前の3日間、食事をしていない。そのカルテなどの証拠開示を迫っていきたい」と、今後の方針を示すと共に「これまでの蓄積の上に、この正念場、最後の詰めの段階まで、力をパワーアップさせ、石川氏無罪の世論を拡げていただきたい。共に頑張りましょう」と力強く締めくくった。

首都中枢をデモで席捲

 部落解放同盟・西島書記長からの基調提起の後、袴田巌氏の姉の袴田秀子氏、「袴田氏を救援する清水・静岡市民の会」の山崎俊樹氏、足利事件の菅家利和氏、布川事件の桜井昌司氏が連帯アピール、「狭山事件の再審を求める市民の会」からのアピールとして、作家の雨宮処凛氏が発言に起った。その後、「同和問題に取り組む宗教教団連帯会議」事務局長の寺田正寛氏より集会アピールが読み上げられ、参加者全体の拍手で確認される。部落解放中央共闘事務局長の則松佳子氏からの閉会あいさつと「団結ガンバロー」で、この集会が締めくくられた。

 集会後、5・23闘争実行委員会の隊列は、会場からデモに起つ全国の部落青年・大衆に共に闘う決意を明らかにすべく、シュプレヒコールを行ないアジテーションを開始する。「階級的共同闘争と大衆的実力闘争・武装闘争で闘うことが勝利をかちとる道だ」「裁判所、検察を包囲する闘いを共に闘いぬこう」「石川氏の闘う決意に応え、闘おう」「第3次再審闘争に勝利しよう」「革命的部落解放運動の飛躍・前進を切り拓こう」「『共謀罪』新設を阻止し、戦争遂行の安倍極右政府を打倒しよう」と訴える。そして、日比谷公園からデモへと撃って出る。青ヘルメットのデモ隊は、シュプレヒコールをあげながら、銀座一帯を席捲するデモを闘い抜くと、道行く人々の圧倒的な注目を集めた。デモ隊が解散地点の常盤橋公園に到着すると、全国学生部落解放研究会連合からの「狭山闘争の勝利にむけさらに進撃しよう」「6・15―6・18安保粉砕・政府打倒全国統一行動を闘おう」の集約提起とシュプレヒコールで、この日の闘いをしめくくった。

 今こそ、石川氏の怒りと無念さを共有し、再審棄却を許さない闘いを司法―国家権力に叩きつけていかなければならない。〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の闘いの基調を一歩も後退させてはならない。狭山闘争の幕引きを加速する部落解放同盟内社民・こえ派の制動を突破し、奮闘を続ける石川氏を激励し、第3次再審闘争勝利、狭山闘争の歴史的勝利へ断固として進撃しよう。差別主義・排外主義煽動を粉砕し、差別糾弾闘争を断固闘い、部落解放運動の革命的飛躍を切り拓こう。