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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

 10・31寺尾反革命差別判決43ヵ年糾弾! 狭山中央闘争を闘う (1246号1面)

5・23闘争実行委員会が前段集会を開催

全国部落解放青年同盟がメッセージ

 午前11時、解放派と全国学生部落解放研究会連合の部隊は、日比谷野外音楽堂の入口に登場した。横断幕を広げ、ゼッケンを身につけビラまきを開始する。すでに集会に参加するため、続々と全国の部落大衆が結集し始めていたが、次々とビラが受け取られていく。そして、入口を通過する無実の部落民=石川一雄氏にビラを手渡し、石川氏を激励した。日比谷野外音楽堂の入口の周辺では、公安私服どもが居並び、何かあればいつでも弾圧をしかけてやろうと狙っている。情宣部隊は、これを一蹴し、集会直前まで情宣行動を貫徹した。

 正午、5・23闘争実行委員会が、前段集会を開催する。結集する多くの部落大衆からの注目を集める中、部落解放運動を闘う仲間が司会に起ち、シュプレヒコールで集会が開始された。「狭山差別裁判を糾弾するぞ」「寺尾反革命差別判決43ヵ年を糾弾するぞ」「第3次再審棄却を阻止するぞ」「狭山闘争の歴史的勝利をかちとるぞ」「革命的部落解放運動の飛躍・前進をかちとるぞ」。

 まず最初に、全国部落解放青年同盟からのメッセージが司会により代読される。「安倍極右政府は、日・米・韓による朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の包囲網を強め、一触即発の危機を作りあげる中で、国家権力頂点からの極悪な反朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、反中国―反共・排外主義攻撃を加速させ、戦争熱を煽りたてている。衆院解散―総選挙においても、安倍政府が『北朝鮮脅威』『国難突破』を煽りつづけ、衆院選後に副首相・麻生がそのことを『与党大勝の勝因』と吹聴する度し難い居直りを決め込んでいる」「安倍政府が、戦時国家体制形成を急加速させる中で、部落解放運動総体もまた大きな試練を迎えている。安倍政府が、部落解放同盟内社民・こえ派などの既成勢力にさらなる屈服を迫り、ファシズム融和運動への転換攻撃を推し進めてくるのは必至だ」「われわれは、石川一雄氏を支えぬき、〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の旗幟を鮮明にして、階級的共同闘争と大衆的実力闘争・武装闘争で闘いぬかなければならない。東京高裁の再審棄却を許さず、狭山闘争の勝利を何としてもかちとろう」「部落差別をはじめ、あらゆる差別が拡大・再生産され、差別襲撃事件が度々引き起こされるこの新たな戦時下の時代において、あらゆる差別と闘う団結を求める目的意識をもった運動を、われわれが先頭で作り出さねばならない。部落解放同盟内社民・こえ派の主導する『差別の法規制』要求運動を踏み越え、吹き荒れる差別煽動をぶち破る闘いとして、差別糾弾闘争の復権を何としてもなしきらねばならない」「『ヘイト・スピーチ』などの極悪な差別煽動をくりかえす、『在特会』をはじめとする反共ファシストに対する闘いは、撃滅戦しかありえない。ファシストとの死闘をくぐることなしに、階級闘争の前進はない。その極悪ぶりにふさわしい、革命的部落解放運動の側からの、断固たる鉄の回答を準備してやらねばならない。部落解放運動の革命的飛躍・前進をかちとろう」「全青同は、その歴史的責務にかけて、革命的部落大衆の組織化をなしきり、革命的反戦闘争をともに闘いぬき、部落差別廃絶をかちとって部落解放の牴造日瓩鬚燭阿蟯鵑擦討い決意を、改めて明らかにする」。

全国学生部落解放研究会連合が基調提起

 全国学生部落解放研究会連合より基調が提起される。「昨年8月に狭山弁護団が提出した『鴨居の万年筆』が警察の捏造であることを科学的に証明する『下山鑑定』に対し、東京高検は、7月3日に『反証意見書』を提出して対抗する一方、都合の悪い物的証拠の存在については、依然として『見当たらない』と居直りを決め込んでいる。それでも、狭山弁護団は、次々に新証拠を提出する一方、粘り強く証拠開示を要求し、10月13日に開かれた第34回『3者協議』で『犯行動機』に関する3点の証拠開示をかちとっている。また、弁護団は、『下山鑑定』が精査した科警研の『荏原鑑定』の当時の鑑定資料や写真ネガなどについて、証拠開示を要求している」「東京高検は、弁護団によって攻勢的に提出される新証拠をはじめ、石川氏の不屈の闘い、部落大衆の闘い、それと結びつく労働者人民の闘いに追いつめられながらも、弁護団の証拠開示要求に対して『不見当』なる回答をくり返すなどのふざけた態度で居直っている。担当裁判官・植村は、『証拠物や客観的な証拠は開示してほしい』とする従来の東京高裁の基本姿勢を踏襲してはいるが、いまだに事実調べを行なおうとせず、手ぬるい態度でごまかしつつ棄却のタイミングを狙っていると言わざるを得ない」「石川氏は、10・31闘争向けのアピールの中で『私自身も不撓不屈の精神で今後も全力で闘って参る所存です』『もう一肌脱いで頂き、お力を貸して下さいますよう心からお願い申し上げます』と、闘う決意を明らかにしている。石川氏に『見えない手錠』をかけ続け、差別裁判を強行し続ける司法―国家権力に対する『公正・中立』幻想を一切捨て去り、〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の旗幟を鮮明に、戦闘的部落大衆と連帯し、階級的共同闘争、大衆的実力闘争・武装闘争の爆発で、第3次再審棄却を阻止し、第3次再審闘争勝利へ進撃しよう。狭山闘争の歴史的勝利をかちとろう」「部落解放同盟内社民・こえ派による『告訴・告発』の方針化は、差別糾弾闘争を破壊し、差別者を擁護し、部落差別を拡大させるだけであり、何も解決しない。全国で激発する差別事件に対しては、全国水平社の差別糾弾の思想を引き継ぎ、徹底した差別糾弾闘争で闘いぬくことこそが必要だ。部落解放同盟内社民・こえ派の『告訴・告発』方針を踏みしだき、差別糾弾闘争の復権をかちとろう」「安倍政府の主導の下に昨年12月に成立した『部落差別解消推進法』は、『国および自治体がその解決のために、相談体制・教育啓発の充実、実態調査の実施を進めていく』なる文言を明記しただけの、要は、差別糾弾闘争圧殺以外には何の意味もない『理念法』でしかない。ファシズム融和運動に道をひらきかねない『差別の法規制』要求運動を踏み越えなければならない。部落解放運動のファシズム融和運動への転換攻撃を粉砕し、日帝の朝鮮反革命戦争突撃と対決する部落解放運動の革命的飛躍・前進をきりひらこう。部落差別の根底的廃絶、部落の根本的解放へ闘おう」。

結集した闘う仲間からの決意

 集会に結集する各団体からの闘う決意を受ける。全国「障害者」解放運動共闘会議(全「障」共)の仲間は、「朝鮮反革命戦争への突撃が進む中、『障害者』をめぐっては、昨年、『障害者差別解消法』が施行され、そして、今、『精神保健福祉法』改悪が強行されようとしている。地域で生きていく『精神病者』に対し、警察や行政が監視し管理していく、治安弾圧にむけた『法』である。全『障』共は、『精神保健福祉法』を粉砕していく決意だ」「本日の狭山闘争を、共に最後まで闘く」。東部朝鮮史研究会の仲間は、「朝鮮半島をめぐって、一触即発の危機が進行している。日・米・韓は、北朝鮮の目と鼻の先で軍事訓練を行ない、北朝鮮への戦争挑発、戦争恫喝を進めている。朝鮮反革命戦争を粉砕する闘いに起ち上がろう」「米帝・トランプが11月5日に来日し、11月6日には天皇との会見と首相・安倍との会談=戦争会談を行なおうとしており、これを阻止する闘いの爆発をかちとろう」。東京・山谷日雇労働組合の仲間は、「私たちは、労働組合が差別と闘うことは、決定的に重要と考えている。差別と闘わずして、われわれをアブレ(失業)、野垂れ死にに追い込む資本家や国家権力に打ち勝つことはできないと考えるからだ。アブレ、野垂れ死を阻止する闘いと、差別との闘いを一つのものとして闘いぬく」。「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」の仲間は、「釜ヶ崎では、『老朽化』を口実とした、センターの移転・縮小の攻撃が進められている。寄せ場を潰し、労働者を追い出し、ホテルを誘致する大阪府・大阪市行政の金儲け行政を許してはならない」「10月22日、大阪で反帝―国際連帯全国統一行動を闘った。私たちは、これからも『反戦・仕事よこせ』を闘いぬく」。最後に、反安保労研全国センターの仲間は、「衆院解散―総選挙で、改憲勢力が全議席の8割を占めた。安倍政府は、この『勝利』を受け、改憲攻撃にさらに突撃しようとしている」「立憲民主党を起ちあげた枝野にしても、あたかも改憲反対であるかのように言われているが、数年前に『改憲試案』を発表している輩であり、枝野の尻押しはとんでもない事態を招くのは必至だ。安倍の狙う『2020年改憲』を阻止しよう」「安倍政府は、労働運動や反戦運動、反差別の運動を弾圧しようと狙い、戦時国家体制形成に突き進んでいる。こうした攻撃を許してはならない」「『希望の党』・小池と民進党・前原を結びつけたのは、帝国主義労働運動・『連合』であり、改憲反対勢力潰しを狙ったものだ。だからこそ、労働運動の側から、反戦闘争を爆発させなければならない」「12月2日、反安保労研は、全国研究交流集会」を東京で開催する。翼賛化を進める労働運動を粉砕する闘いの爆発をかちとろう」。

 司会が前段集会終了を宣言し、再度全体でシュプレヒコールをあげた後、本集会へと合流した。

日比谷野外音楽堂で本集会

石川氏の決意表明と弁護団報告

 集会会場である日比谷野外音楽堂には、既に多くの戦闘的部落大衆や労働者たちが結集していた。集会開始前には、シンガーソングライターの李政美氏のミニコンサートが行なわれていた。

 午後1時、「狭山事件の再審を求める市民集会実行委員会」主催の「不当有罪判決から43年! 今こそ事実調べ・再審開始を! 狭山事件の再審を求める市民集会」が開始される。

 部落解放同盟・組坂委員長の開会あいさつ、立憲民主党と民進党、社民党、「袴田さんを支援する議員連盟」のあいさつに続いて、無実の部落民=石川一雄氏が登壇すると、会場全体から歓声があがる。石川氏は、まず「今年に入り、今頃は多分、再審開始決定が出ているものと思い、この10ヵ月間、精力的に運動を展開してきた。しかし、再審どころか、事実調べすら行なわれず、寺尾判決から43年を迎えてしまった」「やるせない気持ではあるが、しかしながら、部落の兄弟姉妹をはじめ、多くの人たちの支援を受け、来年こそ、司法を変えることができるだろうと思い、これからも運動を展開していきたい」と決意を表明した後、得意の短歌を披露する。「来年と 心に秘めて再奮起 皆の支援で 司法動かさん」。最後に、「来年こそは、皆さんの力をお借りして、石川一雄の無実をかちとるために、さらなる支援をお願いしたい」。石川氏の発言終了後、会場全体から大きな拍手が沸き起こった。

 石川早智子氏からのアピールに続き、弁護団報告がなされる。司会より、「狭山弁護団の中山武敏・主任弁護人が、体調不良のために欠席した」と紹介される。その上で、中山弁護士のメッセージを手に登壇した、狭山弁護団の青木孝弁護士は、まず、かつて自身が、獄中からの石川一雄氏メッセージに魅せられて弁護士になったことを明らかにする。そして、自身の狭山弁護団での活動として、「筆跡、万年筆担当」として活動しており、1963年当時に石川宅を家宅捜索した元捜査官から「鴨居の上に万年筆はなかった」との証言を得たことを紹介する。そして、昨年8月の「下山鑑定」について、司法権力が再三にわたって、「途中でインクを入れ替えた可能性」なる言い草でごまかしてきたことを、科学的な証明によって完全に打ち破った画期的な鑑定であったことを強調した。その上で、中山弁護士のメッセージを代読する。メッセージでは、まず、1974年10月31日に寺尾が『無期懲役』判決を言い渡した後、石川氏と面会した際に、石川氏に「自分の無実を証明しなければならない。証拠開示をすれば、証拠捏造が明らかになる」とアドバイスされたエピソードを紹介する。そして、「『下山鑑定』の意義を広めて、世論喚起する必要がある」と強調し、最後に「共にがんばろう」と集会参加者を激励した。次に、事務局長の中北龍太郎氏が登壇し、「筆跡」「万年筆」に的を絞った新証拠の紹介を、詳細に行なった。中北氏は、「寺尾判決」について「筆跡が『証拠』の主軸になっている」とした上で、47年ぶりに証拠開示された「上申書」が、「脅迫状」と明らかに異なるものであり、当時の石川氏が「脅迫状」を書くことが不可能であったことを強調すると共に、筆跡の書きムラをコンピューターで鑑定したところ、99・9パーセント違っていることも明らかにした。そして、「筆跡」の新証拠の提出を準備しているとし、「下山鑑定」に対して今年7月に東京高検が提出してきた「反証意見書」について、「クロマトグラム(物質を成分ごとに分離する手法)を白黒で映した写真で検証しており、まったく価値のない、誤った鑑定」と断じるとともに、狭山弁護団として、反論のための鑑定書作成を進めていることを明らかにした。最後に、「石川氏有罪の『証拠』」が次々に崩れているとした上で、「再審開始のために、共に前進していきましょう」と、力強く締めくくった。

首都中枢をデモで席捲

 部落解放同盟・片岡副委員長からの基調提起の後、憲法学者で狭山弁護団の一員でもある小林節氏、袴田巌氏の姉の袴田秀子氏、「袴田氏を救援する清水・静岡市民の会」の山崎俊樹氏、足利事件の菅家利和氏、布川事件の桜井昌司氏が連帯アピールに起つ。また、「市民の会」からのアピールとして、前代表の庭山英雄氏の7月11日の死去に伴い新代表に就任した武者小路公秀氏らが発言する。その後、カンパ要請と集会アピールの読み上げ、閉会あいさつと「団結ガンバロー」で、本集会が締めくくられた。

 集会後、5・23闘争実行委員会の隊列は、会場からデモに起つ全国の部落青年・大衆に共に闘う決意を明らかにすべく、シュプレヒコールを行ないアジテーションを開始する。「階級的共同闘争と大衆的実力闘争・武装闘争で闘うことが勝利をかちとる道だ」「第3次再審闘争に勝利しよう」「革命的部落解放運動の飛躍・前進を切り拓こう」「戦争遂行の安倍極右政府を打倒しよう」と訴える。そして、日比谷公園からデモへと撃って出る。西幸門から出撃した青ヘルメットのデモ隊は、繁華街・銀座を席捲する戦闘的デモに進撃し、道行く人々の圧倒的な注目を集めながら最後まで戦闘的デモをうちぬいた。デモ隊が解散地点の常盤橋公園に到着すると、全国学生部落解放研究会連合からの「狭山闘争の勝利にむけ、さらに進撃しよう」「11月5日〜11月7日のトランプ来日、11月6日の首相・安倍との戦争会談や天皇との会見などを通した、朝鮮反革命戦争遂行の準備を許すな」「革命的反戦闘争の爆発で、安倍極右政府打倒に進撃しよう」の集約提起とシュプレヒコールで、この日の闘いをしめくくった。

 今こそ石川氏の怒りと無念を共有し、再審棄却を許さない闘いを司法―国家権力に叩きつけていかなければならない。〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の闘いの基調を一歩も後退させてはならない。狭山闘争の幕引きを加速する部落解放同盟内社民・こえ派の制動を突破し、奮闘を続ける石川氏を激励し、第3次再審闘争勝利、狭山闘争の歴史的勝利へ断固として進撃しよう。差別主義・排外主義煽動を粉砕し、差別糾弾闘争を断固闘い、部落解放運動の革命的飛躍を切り拓こう。