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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

第三次再審棄却策動を粉砕し
10・31寺尾反革命差別「無期懲役」判決37ヵ年糾弾闘争へ
(990号8面)

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 東京高裁・寺尾による反革命差別「無期懲役」判決37ヵ年糾弾

 1974年、10月31日、東京高裁・寺尾はただの一人も証人調べを行なわず、証拠調べもほとんど行なうことなく、無実の部落民=石川一雄氏に対し「無期懲役」の反革命差別判決をうち下した。この日、日比谷公園は、埋め尽くした一一万の部落大衆と労働者人民、学生等の怒りの渦につつまれた。寺尾判決は、まさに「石川の命、わが命」を合言葉に、狭山闘争が戦闘的部落大衆とさらに労働者人民・学生も決起し、全人民的闘いへと高揚を勝ちとりながら、部落解放運動の革命的飛躍・前進を切り拓いてきたことに対して、部落差別とペテンによって狭山闘争の破壊を狙った反革命差別判決なのだ。
 寺尾は「部落差別問題関係の書籍をかなりの分量読んでいます」と二十数冊の「部落差別問題関係の書籍」をあげ、さらに「一審は単純過ぎた。今まで研究してきた10倍の期間がほしい」と言い放ち、あたかも理解があるごとく装いながら、部落差別に関する証人を全て却下し、判決では一言も部落差別には触れないというペテンを弄した。そして「捜査官がはじめから不当な予断と偏見をもって、狙い撃ちしたことを裏付ける証拠はない」と差別捜査とデッチ上げ逮捕を全面否定した。石川氏無実と警察のデッチ上げを明らかにする数えきれないほどの証拠が存在していることを百も承知していながら、しかし、どんなに無実の証拠があろうと、これらをすべて無視し、居直り、「とにかく被告が犯人だ」と専断したのである。この判決は、狭山闘争が国家権力への糾弾・打倒の闘いとして全人民的決起で闘いぬかれ、部落解放運動の階級的飛躍を切りひらいていることに恐怖と憎悪を燃やし、部落差別の強化・拡大をねらって打ち下ろされた反革命差別判決に他ならない。寺尾は差別判決を打ち下ろしておきながら、石川氏に対し「無期と言ってもまじめにつとめあげれば15年ほどで出られる」とヌケヌケと言い放ったのだ。決して寺尾反革命差別判決への怒りを消すことはできない。
 われわれは、第二審冒頭「おれは殺していない」と血叫びをあげた石川氏の檄に応え、一九七六年九・一七革命的人民によって敢行された寺尾への報復の鉄槌を支持しながら、戦闘的部落大衆とともに10・31判決を許したことの正面突破をかけ闘いぬいてきた。この闘いの地平をさらに継続し闘いぬいていかなければならない。この寺尾判決が「確定判決」となり、今なお石川氏は「見えない手錠」で繋がれたままとなっている。石川氏の怒りと無念をわがものとし、東京高裁・寺尾の「無期懲役」反革命差別判決37ヵ年を怒りも新たに徹底糾弾しよう。 

 第三次再審棄却策動を粉砕しよう

 狭山―第三次再審闘争は、2006年の再審請求から丸五年が経過し、まさに決戦中の決戦へと突入している。7月13日、第7回目の「三者協議」が行なわれた。前回の「三者協議」で東京高検は「犯行現場とされる雑木林のルミノール反応検査報告書」について、「ルミノール反応検査は行なわれていない」「報告書は不見当」とうそぶき提出しようとしていない。しかし、当時死体発見現場である「芋穴」を調査した鑑識課の技師に聞き取りを行なった際「後にやった、陰性だった」と走り書きがある報告書など3通を提出し、弁護団はこの報告書をもとに雑木林における血痕検査報告書、血痕検査を依頼した指示文書、捜査指揮簿、庶務日誌などの開示を求める反論書を東京高検に5月18日付けで提出していた。また、これまでに犯人が使用したと思われるスコップの指紋検査報告書や被害者が使用していた自転車(これを使用して脅迫状を届けたとされる)の指紋検査報告書などの開示を請求していた。しかし、第7回目の「三者協議」で4月に交代した東京高検の検察官はこの請求に対し、「弁護団の提出した証拠は新規明白性がなく、証拠開示の必要性はない」とする意見書をヌケヌケと提出し、証拠開示にまったく応じようとはしていない。これに対し東京高裁・小川は検察に「経緯を踏まえて再考」などとごまかしながら甘い対応で終わらせ、検察側の証拠隠しを容認するようなそぶりを見せている。弁護団は8月9日、検察官意見書に対する反論の意見書を東京高裁に提出し、今後も強く証拠開示を求めていくとしている。7月12日に開催された集会で石川氏は「いよいよ大詰め迎えた。今年中に決着をつけなければならない」「狭山事件はなかなか前に進まないことも事実。しかしぜひともこの三次で勝利できるよう皆さん方のより以上のご支援を賜りたい」と、並々ならぬ不退転の決意を明らかにし、われわれに激を飛ばした。石川氏のこの決意に何としても応えきっていかなければならない。
 東京高検がまだ多くの証拠を隠し持つことを承知の上で、東京高裁・小川は事実調べを行なおうとしていない。改悪「刑事訴訟法」を盾にますます「三者協議」の「密室化」が進んでいる。第7回目の「三者協議」で明らかなように、東京高検は開示拒否をしながら「三者協議」を白紙に戻そうと策謀し、東京高裁・小川はその出方を見据えながら虎視眈々と第三次再審棄却を狙っているのだ。「三者協議」も今年九月で丸二年を経過している。いつ「三者協議」を反故にされ第三次再審が棄却されてもおかしくない状況なのだ。9月末に予定されている「三者協議」に決して油断してはならない。
 狭山事件は、捜査段階から「部落は悪の温床」などとして被差別部落に差別捜査を集中し、予断と偏見のもとで「部落民が犯人」と先に結果を出している。その上で、石川氏をデッチ上げ逮捕し、ありもしないウソの「自白」を強要し、証拠を捏造し、反革命差別判決をうち下ろし続けているのだ。司法―国家権力こそ、石川氏の無実を誰よりも承知している。だからこそ国家権力は、狭山闘争が階級的共同闘争を基軸とした全人民決起と、大衆的実力闘争・武装闘争で無実の証拠をも武器としながら国家権力を追いつめてきたことに、何よりも恐怖と憎悪を燃やし、ペテンと居直りをもって狭山闘争解体攻撃をしかけてきているのだ。狭山闘争は、司法―国家権力にありもしない「公正・中立」を求めるのではなく、徹底した差別糾弾で闘うことでのみ勝利を勝ちとれるのだ。いかなるペテンも居直りも許さない闘いを叩きつけ、第三次再審棄却策動を粉砕しよう。

狭山闘争の歴史的勝利をかちとれ

 今年も、9月29日に東京・自治労会館において、拡大狭山活動者会議と「住民の会」の交流会が開催されている。その場で「三者協議」の報告と今後の課題・闘い方を検討するとしている。昨年同様にその結果で10・31闘争を放棄する可能性が考えられる。そうなれば二年連続で歴史的な闘いの日である10・31闘争の完全な放棄である。狭山闘争を切り縮め完全な幕引きへ向けた策動に他ならない。「三者協議」に期待を大きく膨らまし、言われるがままに「密室化」を許容し、集会を切り縮めた結果、第7回目の「三者協議」は白紙へ戻る一歩手前の段階まで後退している。「狭山事件」において、司法権力があたかも理解があるがごとく幻想を振りまいておきながら、実際には棄却判決・決定を打ち下ろすやり方は、1974年の東京高裁・寺尾の反革命差別「無期懲役」判決に見られるように、司法権力の常套手段である。実際、就任したばかりの東京高裁・小川は、事実調べを行なうどころか東京高検の証拠隠しを容認している。
 確かに「足利事件」に次いで「布川事件」で5月24日に再審無罪判決が言い渡され43年間無実を訴えてきた当該二人がマスコミに大きく取り上げられた。しかし、再度確認しなければならないのは、狭山事件は単なる冤罪事件ではないということだ。捜査、取調べ、裁判の全ての過程において許しがたい部落差別に貫かれている。寺尾判決確定以降、30年以上に及んで高裁・最高裁はまったく証人尋問も事実調べも行なわず書面審理のみで、差別判決を打ち下ろし続けてきた。弁護団が提出してきた新証拠・補充書によってすでに寺尾の原判決は大きく崩壊しているにもかかわらず、提出した新証拠は全て却下し居直り続けている。どんなに石川氏無実の証拠に追いつめられながらも狭山闘争解体のためには何がなんでも「部落民である石川が犯人だ」として棄却を強行し続けているのだ。
 今こそ、司法権力に対する攻勢をさらに強め、第三次再審棄却策動を実力で打ち砕いていかなければならない。日帝国家権力は、朝鮮反革命戦争突撃の激化のただなかで狭山闘争の解体と部落解放運動のファシズム融和運動―戦争翼賛運動への転換にむけた本格的な攻撃へと踏みこみながら第三次再審棄却を策動している。狭山闘争の勝利は、国家権力を追いつめてきた戦闘的闘いの地平を一歩も後退させることなく、司法―国家権力への闘いをさらに強固に打ち固め闘いぬく以外ないのだ。石川氏の無実は揺るぎのないものであり、裁かれるべきは国家権力である。事実調べ一つ行なわず、石川氏の無実を百も承知で反革命差別判決・決定を打ち下ろし続ける司法権力、今なお全証拠を隠し持つ検察当局に対し、徹底糾弾の怒りを叩きつけ、闘いの大爆発をかちとろう。「冤罪」路線、「署名活動」を前面に押し出し、「司法の民主化」をかかげながら狭山闘争総体を切り縮めている部落解放同盟内社民・こえ派の狭山闘争幕引きへの制動を突破しよう。〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の闘いの基調を鮮明にしながら、司法―国家権力に対し階級的共同闘争と実力闘争・武装闘争を叩きつけ、第三次再審闘争勝利、狭山闘争の歴史的勝利へと進撃しよう。 

革命的部落解放運動の飛躍・前進をかちとれ

 9月2日、野田新内閣が発足した。野田は「A級戦犯は戦争犯罪人ではない」、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)には「断固たる態度をとるべきだ」と主張し、着任早々米帝・オバマと「強固な日米同盟」を確認し、日米安保の強化の下で朝鮮反革命戦争を推し進めようとしている。また、自民党総裁・谷垣や公明党代表・山口と会談し、「復興」を掲げながら挙国一致で「国難」に対処する方針を打ちだし、「原子力推進」を前面に日帝ブルジョアジーの利害を押し出した翼賛国会を推し進めようとしている。そして戦時体制形成を成し遂げるために部落解放運動の解体攻撃を激化させている。  
 部落解放同盟内社民・こえ派は民主党の掲げる「人権侵害救済法」案に賛同し推し進めている。そのために、部落解放運動の生命線である差別糾弾闘争の解体を狙い、「人権侵害救済法」の成立を画策している。
 8月2日、当時の法務相・江田五月は、批判の強かったメディア規制を盛り込まない「人権侵害救済法」基本方針を発表し、来年通常国会での成立を狙っている。「人権侵害救済法」は、「差別か否かはすべて国家が裁く」「人権委員会以外の人間が差別糾弾闘争をやれば弾圧する」というものであり、差別糾弾闘争を根底から破壊し、戦闘的部落大衆の闘いを弾圧し、激発する差別事件に対しても犹爐猟戚朖瓩魘制するという代物である。まさに部落解放運動の戦争翼賛運動=ファシズム融和運動転換攻撃であり、戦争遂行のためには、部落民を差別と迫害の渦に叩きこんでもかまわないとする反革命「法」なのだ。差別糾弾闘争の地平を破壊する「人権侵害救済法」の制定を決して許してはならない。 
 資本主義社会の危機の深化のなかで、部落差別はますます拡大・再生産され差別事件は依然後を絶たない。差別落書き、差別発言が激発している。土地調査差別事件が不動産会社、広告代理店で常態化し、チラシの地図から「同和地区」が削除される事態を生み出している。最近では、インターネットなどを使った悪質な差別煽動がなされている。こうした全国で激発する差別事件に対して、徹底した差別糾弾闘争で闘いぬくことでこそ、部落差別の根底的廃絶を勝ちとることができるのだ。部落解放同盟内社民・こえ派による「告訴・告発」の方針化は差別糾弾闘争を破壊し、差別者を擁護し、部落差別をよりいっそう拡大させるだけだ。
 「人権侵害救済法」制定を許さず粉砕しよう。部落解放同盟内社民・こえ派の「告訴・告発」方針を踏みしだき、差別糾弾闘争の復権を勝ちとろう。部落解放運動の革命的飛躍を切りひらけ。
 部落解放運動の戦争翼賛運動=ファシズム融和運動への転換攻撃を粉砕しよう。東北・関東大震災による被災労働者人民への支援を強化しよう。すべての原発の廃止をかちとり、日帝の核武装を阻止しよう。中東反革命戦争への参画強化と朝鮮反革命戦争突入を狙う野田政府を打倒しよう。
 差別主義反革命革マルを解体・絶滅し、差別主義日共・全解連(現、全国地域人権運動総連合)、右翼ファシスト、融和主義を粉砕し闘おう。