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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

「連合」、全労連を突破し革命的労働運動の一大奔流を形成せよ (999号4面)

 階級的革命的全国統一センター建設をかちとれ

 2011年、全世界労働者人民は、世界大恐慌爆発情勢の深化にあえぐ帝国主義やブルジョア政府が打ち出した労働者を犠牲にして延命せんとする攻撃に対して正面から対決して闘った。ギリシャでのゼネストや、英帝足下での200万公務員労働者のストライキ決起、米帝足下での「ウォール街占拠運動」をはじめとして、万余の労働者がストや街頭制圧の闘いに起ち上がった。

 これに比して、日本の労働運動は「連合」、全労連が、「復興特区」で被災地を大資本の草刈り場にし被災労働者を使い捨てにしそれを全国に拡大する攻撃が激化しているにもかかわらず、「日本の再生」「資本主義経済の成長」を目指す運動を呼号し、まさに資本が目論む「帝国主義労働運動による制圧」「非正規化」を推進する「産業報国会」型労働運動への道をひた走っている。

 2012年は、世界大恐慌爆発情勢下の革命的労働運動の一大奔流を形成するために、「連合」、全労連の制動・敵対を食い破って闘う労働者、「戦後労働運動」を桎梏とし突破することを希求する労働者が結集する階級的革命的全国統一センターの建設を実現するべく奮闘しなければならない。
 2011年の日本の労組大会を俯瞰し、われわれが突破すべき課題を鮮明にしていく。

〈連合第12回定期大会〉

 「連合」は10月4日・5日に第12回定期大会を開催した。そのスローガンは「復興・再生に全力を尽くし、『働くことを軸とする安心社会』につなげよう」というものだ。

 大会冒頭の挨拶で会長・古賀(電機連合出身)は最初に「被災地の復旧・復興なくして、日本の再生はない。『連合』は被災地を全力で支えていくことが第一の課題」と発言した。これは労働者人民に対して3・11東北・関東大震災を「日本の再生」が必要な「国難」として受け止めよということであり、「国難克服」のために労働者人民は「挙国一致」体制の下に資本が進めるブルジョア的「復興」に協力せよと号令を発し、「連合」はその尖兵となることを宣言したということだ。そうであるが故に「震災解雇」への被災労働者の怒りや「復興特区」に対する農・漁民の怒り、福島第一原発によって被曝や避難を強制されている被災者の怒りや被曝作業で使い捨てられている「非正規雇用」労働者の怒りには一言も触れなかったのだ。

 つづいて古賀は「『連合』は原子力エネルギー政策については凍結し、あらためてエネルギー政策の総点検・見直しを行なうこととした。中・長期的に原子力エネルギーへの依存度を低減していく。最終的には原子力エネルギーに依存しない社会を目指していく必要があると考える」と発言した。この発言をとらえてブルジョアマスコミは「『連合』が『脱原発』に舵を切った」などと報道しているが、とんでもない事実誤認だ。後日のインタビューで古賀自身が「連合」内で原発推進を鮮明にする「電力総連」などを気にして「『脱原発』とは言ってない」と否定しているし、反原発の闘いにとって焦眉の課題である停止中の原発の再稼動阻止も言わず、これまでの原子力政策のゴリ押しそのものである「原発輸出」にもまったく触れていないのだから、福島第一原発事故が発生しても「現状維持でいい」と言っているのに等しいのだ。

 「連合」は2008年に産別労組の代表で構成する「エネルギープロジェクトチーム」を発足させ、2009年9月に「原発の新増設容認」を明記した同チームの報告書を出している。昨年8月にはエネルギー政策に関する基本方針を策定し、計画中の原発の新増設を「着実に進める」立場を鮮明にしてきた。日帝の「成長戦略」の一環である原発輸出も「電機連合」や「電力総連」の意を汲んで推進の立場に立ってきた。それが福島第一原発事故をうけ、5月の中央執行委員会で、原発推進方針の「凍結」なるものを決定したのだが、この「凍結」なぞ原発推進の立場を何ら変えるものではなく、労働者の怒りをかわし、原発を推進してきた自らの責任をごまかすためのペテンであることは明らかだ。そうであるが故に大会後に政策委員会の下に「エネルギー政策総点検・見直しプロジェクトチーム」を設置して具体的な検討に入るとしているが、一方では「産業や雇用への影響に充分配慮しながら、エネルギー安全保障の観点を含め、安定的なエネルギー供給を図る必要があり」、「定期点検等による停止中原子力発電所の活用についても、周辺自治体を含めた地元住民の合意と、安全性の強化・確認を国の責任において行なうことを前提に、検討していくこととなる」と、停止中の原発の再稼動には反対しないことを打ち出しているのだ。ちなみに、定期大会での原発に関する古賀の発言部分を「連合」のホームページは完全に削除している。

 さらに古賀は「新たな社会・経済モデルの構築」について発言し、「連合」は「働くことを軸とする安心社会」を「わが国の目指す社会像」として確認していることを強調した。来賓として来ていた首相・野田が「分厚い中間層」に言及していることを積極的に評価し、「雇用創出や労働条件の底上げ、セーフティーネットの強化などの具体的な政策に期待している」と発言した。また、「労働運動の社会化が重要だ」とし、「組合員だけの利益だけではなく、未組織労働者、特に非正規労働者に集団的労使関係を拡げていくことが必要だ」と発言した。これは、端的に言えば「労使協調路線をより純化させ、本工の利益のために『非正規雇用』労働者を秩序づける」ことが「連合」の基調だと言い放ったということだ。「『連合』内の本工はブルジョア社会を支える『分厚い中間層』になれるように資本に協力する」と帝国主義労働運動の核心を臆面もなく表明し、さらに日本中を覆う失業、低賃金、貧困への怒りにもとづいて闘うのではなく、「政府はもっとうまく押さえ込んでくれ」と要請し、労働者の怒りを抑えこむために「連合」もこれまで以上に「非正規雇用」労働者を本工に奉仕させるために秩序づける努力をすると宣言したということだ。これが「連合」が「非正規雇用」問題を口にする時の本音なのだ。そうであるから野田政府が「労働者派遣法改正案」を資本が「非正規雇用」労働者の使い捨てをやりたい放題にさせる内容に「修正」しても、「『有期労働契約』の法制化で契約労働者やパート労働者の不安定さを改善するためなのだから」というペテンを使って合理化し、平然としているのだ。

 12月1日に「連合」は中央委員会を開催し、「012春季生活闘争方針」を決定した。賃金要求については「平均給与総額が1997年467万円から2010年には412万円に下がっている」と言いながら、「適正な成果配分を追求する闘争を強化する」として、去年と同様のわずか「一パーセント」賃上げ要求を方針とすることを決定した。「資本が利益を上げていないのだから、賃上げ要求も抑える」という度し難い労使一体化をあらわにしている。

 「非正規雇用」労働者を踏みにじり、資本とブルジョア社会を支える「中間層」を目指す帝国主義労働運動・「連合」を一日も早く打倒しなければならない。

〈全労連第46回評議員会〉

 2年の1度の定期大会開催となっている全労連は7月21日・22日に、大会に次ぐ決議機関である第46回評議員会を開催した。

 昨年の第25回定期大会で決定した方針の補強を目的とした評議員会では、3・11東北・関東大震災の発生と福島第一原発事故の発生をうけて新たな方針を出している。しかし、その基調は国民主義と資本主義経済の発展を目指す労働運動であることには変わりはない。そうであるが故に情勢ではまず「民主党がわれわれの期待を裏切った」という泣き言から始まっている。いわく「民主党政権は3・11の前から国際競争力強化を求める財界の圧力に屈して『構造改革』路線に回帰し、より激しい労働者、国民いじめの施策を進め始めていた」「民主党は政策変更した」。これは「国民の生活が第一」なぞというキャッチフレーズで登場し、「政権」に就いた民主党・鳩山が自民党以上にブルジョアの利害を防衛する輩であることが分かりきっているにもかかわらず、国民主義の立場から日共―全労連が勝手に期待を抱いていただけの話であり、誰も同情しない。

 冒頭の泣き言につづく「3・11」をうけた方針では、「『賃金・所得の引き上げによる内需拡大こそ、景気回復、震災復興の鍵』の社会的合意づくりのキャンペーン運動を強める」としている。さらに「経済の六割を占める個人消費を活性化させる施策をとらずにデフレ状態を深刻化させてきたことが、災害復興の障害にもなった」とも言っている。この主張は「資本主義経済が発展しないと復興はできない」と言っているのと同じだ。この主張には労働者階級として被災地でいかなる生産関係を目指すのかといった階級的視点なぞまったくなく、「被災地の経済活動が復活し、景気がよくなればそれでいい」というものでしかない。被災地の労働者、農・漁民を好き放題に使い捨てにしようとしている大資本は、「民間の資金が入らなければ復興はできない」と言って「復興特区」攻撃を仕掛けているのであり、全労連ははじめからこの攻撃と対決する気なぞないということだ。

 つづいて、福島第一原発事故の発生をうけて、全労連議長・大黒は「原子力発電について、世界中が『福島』を注視している。国内でも原発の『縮小・廃止』が圧倒的世論へと変わり、全労連も『原発ゼロ』に向かうプロセスと自然エネルギーへの転換の道筋を明らかにする政策提言を行った。『原発ゼロ』をめざす大きな国民運動へと発展させたい」と発言した。この発言はあたかも3・11以前から自分たちは原発には反対していたかのように聞こえるが、実際は5月の全労連メーデーで初めて口にしたのであり、本音は「世論が変わってきているから『原発ゼロ』と言う」ということでしかない。

 全労連を指導する日共は1973年の第12回党大会で「これからの新しいエネルギー源である原子力」と原発推進を公然と打ち出し、1975年には「安全優先、国民本位の原子力開発をめざす日本共産党の提言」を発表し、「原子力の発見は、人類のエネルギー利用の将来に巨大な可能性を開いた」と一貫して賛美してきた。3・11後の8月に社民党・福島との対談で日共・志位は「私たちは核エネルギーの平和利用の将来にわたる可能性、その基礎研究までは否定しない」と、いまだに「核の平和利用」なるものが存在しうると言い続けている。日共の本音は、自らが主導する「民主連合政府」の下では原発を推進してもかまわないと考えているが、今は「世論が『反対』だから言わない」ということに他ならない。労働者人民への許しがたい欺瞞だ。

 このように、資本主義経済の「発展」に対する幻想をばらまき、階級性を解体して国民主義に純化し、労働者人民を欺瞞する全労連はますます闘う労働者の桎梏となっている。

〈UIゼンセン同盟第一〇回定期大会〉

 UIゼンセン同盟(112万人)は9月7日・8日、中間年大会として第10回定期大会を開催し、2012年度の重点活動計画を決定した。昨年の第九回定期大会で決定した(1)生活者の視点・暮らしから発想への意識改革 (2)交渉力の向上 (3)UIゼンセン同盟組織の見直し、という方針についての今後の重点活動計画を打ち出した。

 (1)については、方針として「『総実労働時間短縮方針』に基づく交渉をすべての組合が行なう」「過重労働対策として有効な『勤務間インターバル規制』の導入」を打ち出している。これはUIゼンセン同盟が資本とのあいだでユニオンショップ協定を結んで組織化した職場で「過労死」が頻発していることが組織内でも問題となったために打ち出した欺瞞的な「解決策」に他ならない。UIゼンセン同盟が製造業・流通業・サービス業といった複合的な産別で組織化を進める目的は、これらの業界で「契約」「パート」「派遣」などの「非正規雇用」が拡大し、これらの「非正規雇用」労働者を監視・統制する「第二労務担当」の役を買って出ることで本工の利害を貫徹することを目的にしているからだ。だから、いくら今回のような方針を打ち出しても、資本による「過労死」、使い捨て攻撃を本気で止めさせるつもりなどなく、組織内対策として出しているに過ぎないものだ。

 方針の(2)については「業界団体との交流の強化」を打ち出している。その対象業界として「ビジネスホテルチェーン、ジェネリック医薬品業界、ホームセンター、メガネ、紳士服、娯楽等」を「二〇一二年の新たなターゲット」として掲げ、さらに「第二労務担当」として業種を拡大して制圧を目指すことを宣言している。

 方針の(3)については運動・闘争単位として「部門」を新設し、それぞれ「製造業的部門」「流通業的部門」「サービス業的部門」の3部門制とすることを打ち出している。3部門の組織構成の内訳は、製造部門は医薬・化粧品関係や化合繊関係など約二二万人、流通部門は百貨店・GMS(総合スーパー)関係、食品関連など約47万人、サービス部門は医療・介護関係、外食関係など約40万人としている。「部門制」をとることで未組織の労働者や「非正規雇用」労働者を支配・統制するための組織化競争を展開するということだ。また、サービス・流通連合(JSD・20万人)との産別統合問題について、JSDからの要請を受けて協議を再開することを決定している。

 大会冒頭の挨拶で会長・落合(「連合」事務局長)は原発問題について「安全が確認された原発を稼動していく必要がある」と停止中の原発の再稼動推進を宣言した。この方針にもとづき、UIゼンセン同盟愛媛県支部は12月1日、愛媛県に対して「雇用や産業喪失の恐れがある」として、四国電力伊方原発(伊方町)の全面停止回避のための施策実施を要請するに至っている。

〈金属労協(IMF・JC)〉

 「連合」680万人組合員の3割・200万人を組織する金属労協(IMF・JC)は9月6日に第50回定期大会を開催した。大会冒頭の挨拶で会長・西原は3・11東北・関東大震災の発生と福島第一原発事故の発生を「戦後最大の国難」と言い、「被災地の復旧・復興を図り、これを日本再生につなげる」と、ブルジョア的「復興」の尖兵になることを宣言した。また、「雇用無くして真の復興・再生はあり得ない」「良質な雇用を維持・確保していくことが不可欠」とも発言した。傘下の電機連合などが「電機産業で派遣を廃止したら、国際競争力を損なうから反対する」とし、自動車総連も「製造業への派遣禁止」に反対している。「拙速で一律的な対応は、短期間に派遣社員の雇用喪失を拡大しかねない」と反対して劣悪な「非正規雇用」を維持することを要求しておきながら、あたかも被災地で「良質な雇用を実現する」などとペテンを使い、被災で失業した労働者をブルジョア的「復興」に低賃金・劣悪な労働条件で動員し、使い捨てにしようとしているのだ。つづいて、西原は「3・11」で自動車産業・電機産業での部品供給網(サプライチェーン)が破壊・寸断されつつも「早期に回復させた」と自慢し、それを労使一体化による成果だと打ち出し、さらなる労使一体化の強化を宣言した。

 2012年度の活動方針では「事業環境の改善のため」「海外の顧客を失わないため」と称して、「円高の是正や早急な『環太平洋パートナーシップ協定』(TPP)参加などに向けた取り組みを一層強化する」と、TPP参加推進を掲げている。これは「GNPでわずか1・5パーセントしか占めない農・畜産業のために98・5パーセントを犠牲にするわけにはいかない」とTPP参加推進を煽動している民主党・前原などの推進派の尻をさらに叩くということであり、本工主義を全面展開して帝国主義労働運動による制圧をさらに強めるということだ。

 2012年春闘をめぐっては、12月2日に協議委員会を開催し、議長・西原は「世界的な円高が続き、金属産業は深刻な不況に陥っている」と資本の窮状に同情を表明し、「国内産業の空洞化を阻止し、基盤強化のため、人への投資を強く求めていく」と、パナソニック、日産、東芝などの大資本が進める工場の海外移転によって真っ先に「非正規雇用」労働者の解雇攻撃が激化していることには一切触れず、資本の立場と本工の危機感だけにもとづいた春闘要求をおこなうことを表明している。

 また、IMF・JCを構成し、鉄鋼、造船、非鉄鉱山、航空・宇宙、産業機械、製錬、金属加工、情報関連・物流産業の労働者を組織する「基幹労連」(25万人)は12月9日に関西経済連合会と共同で「早期の原発再稼働を求める要望書」を政府に提出し、原発推進に資本と一体となって手を染めようとしている。

〈自治労第83回全国大会〉

 自治労(86・5万人)は8月24日〜26日に、「ひとりひとりの力 公共サービス再建、大震災からの復興と日本社会の創造をなしとげよう!」というスローガンを掲げて第83回定期大会を開催した。この大会で委員長・徳永をはじめとする自治労本部は民主党を中軸とする政府が6月に国会に提出した国家公務員に10パーセント賃下げを強制する「給与削減法案」と「公務員制度改革関連法案」に対する批判を完全に封殺し、これらの「法案」を同時に成立させることに全力を集中することを宣言した。5月の中央委員会では「連合」と自治労を含む公務員連絡会が民主党や当時の総務相・片山とのあいだでボス交をくり返し、一度の大衆行動も取り組まずに「賃下げ法案」に同意したことに各地本から批判が噴出したが、これに対して徳永は「去年の11月に『人事院勧告』に沿った『賃下げ法案』が提出された時から今回の『賃下げ法案』と『改革法案』を出すことは決まっていたことだ。各県本部委員長もそれは知っていた。何をいまさら批判するのか」と居直り、批判を封殺した。一度も闘うことなく民主党がマニフェストで掲げた「公務員総額人件費2割削減」に同意し、闘うことなく白旗を揚げているのだ。

 さらに、自治労本部は大会で「現業切り捨て方針」を決定した。それは地方公務員法第五七条から「単純労務」規定を削除し、新たに「技能職」規定を盛り込むことを要求するというものだ。これまで現業評議会で「新たな職の確立」や「現業アクションプラン」と称して民営化・外注化・「非正規職」化攻撃への屈服を組合員に強要してきた動きを一気に強めて「現業切り捨て方針」そのものである地方公務員法改悪を正面から言い出したのだ。

 また、自治労本部は福島第一原発事故をうけて「脱原発」方針を提起した。しかし、その内容は「再生可能な代替エネルギーの活用促進に向けた取り組みを強化する」「原発の停止・廃止に向けては有識者を交えて行程を検討する」というものであり、「稼働中の原発については安全確保のため点検・検査を実施し、徹底的な情報公開を求める」という内容だ。昨年の徳島大会で委員長・徳永は原子力(核)、化石燃料(石油・石炭・天燃ガスなど)、自然力(水力、風力、太陽光など)の「三種のエネルギーのベストミックス」論を自治労の「脱原発」方針として確認していた。今回の「脱原発」方針はこれと何ら変わることがない「原発維持」方針であり、ひたすら反原発運動が沈静化することを願い、ふたたび原発推進の機会が来ることを願望するというものでしかない。

〈国労第80回定期大会〉

 国労は7月28日・29日に第80回定期大会を開催した。「四者・四団体」は、昨年の「4・9和解案」受け入れを闘争団員に同意させるためだけに掲げ実現する気もなかった「雇用・年金・解決金の3点セット」を完全に放棄した。6月10日に民主、社民、国民新の三党が雇用について政府に申し入れを行ない、13日に国土交通省の政務官・津川がJR七社の担当役員に文書を手渡し、JR七社はその場で「採用を考慮する余地はない」と突っぱねるという、はじめから書いていた筋書きを実行し、これをもって「雇用断念」―「闘争終結」とし、国鉄闘争共闘会議は解散を決め、国労は国鉄闘争の全面清算に入った。

 大会では「JRに対して闘争団員の雇用を求める交渉を断念し、国鉄闘争を終結させる」「全国36闘争団は解散し、闘争団員は『特別組合員』としての資格も失う」「1975年のスト権スト以来の『闘争基金の運用に関する規則』(組合の非常事態及び大闘争に備えて闘争資金の蓄積を図るための特別会計として、組合員から月500円を徴収してきた)の全文削除」を決定した。まさに国鉄闘争の全面清算だ。さらに大会冒頭の挨拶で委員長・高橋は、「JR不採用問題の終結を迎え、未来に向かって不幸な労使紛争が再び起きることのない健全な労使関係の確立を」「わが国最大のナショナルセンターである連合への加盟を真剣に議論し……決断と実践に移す時が来ている」と言い放った。国鉄闘争を「不幸な労使紛争」なぞと言うのは、今後JR資本の従順な犬となり、「二度と楯突くことはしないから存在を認めて欲しい」と考えている者だけだ。そして労使一体を核心とする帝国主義労働運動・「連合」の傘下で生き延びるという惨めな「未来」を選択したことを昨年の大会よりさらに踏み込んだ発言をして表明した。

 大会議案では、「真に健全な労使関係の確立と特定の集団の影響を排したまともな労働組合の存在を求めるJR会社内外の客観的条件は一段と成熟しつつある」とし、「JRにおけるこれまでの運動と組織について真摯に総括と検証を加えながら、今後進むべき運動の方向性や組織のあり方を真剣に検討する」としている。これは、JR資本がJR総連革マルを使い捨てにしようとしていることを見て取り、自分たちを売り込むために国労の一切の歴史を清算するということだ。さらに「企業の社会的責任やコンプライアンスの確立など企業内外で全社会的なチェック機能を果たしうる健全な労使関係を築く」と言い、100パーセント労使一体の組合に変わると誓った。

 この基調と方針の下に、国労東日本は夏季手当ての前年比0・1ヵ月削減に同意し、今秋にも再提案される基本給表そのものを無くしてしまう徹底的な団結破壊の攻撃である「新人事・賃金制度」の受け入れを策し、JR資本の就業規則をそのまま総合労働協約とすることも受け入れ―締結にむけて動いている。国鉄闘争の破壊によって国労は歴史的使命を終えるだけでなく、労働運動の敵対物へと成り果てている。 

〈日本郵政グループ労組(JP労組)第4回定期大会〉

 JP労組は6月15日〜17日に第4回定期大会を開催した。今回の大会では本部提案の運動方針に対して466代議員のうち92代議員が「不信任」を突きつけるという「異例」の事態がおきた。これはJP労組本部が春闘において「一時金4・4ヵ月分」を要求していたにもかかわらず、会社側からの「3ヵ月分」回答を丸呑みしたからだ。この3割以上の賃下げは1人当たり平均50万円にもなる金額だ。会社側は「1000億円以上の赤字」を一時金減額の理由としている。しかし、その「1000億円を超える赤字」は経営陣が強行したJPEX(日通ペリカン便と組んだ小包部門の子会社化)計画の失敗と、その後の日本郵便・「ゆうパック」との「再統合」もまた30万個もの遅配を出すという失敗によって大量の顧客離れが起きたことによって発生したものだ。経営側の失敗を労働者の賃下げで「解決」しようとする態度に対してJP労組本部が「事業危機で赤字だから仕方ない」と受け入れたことへの不満と怒りが噴出したのだ。

 JP労組は今回の大会議案でも「民間企業として、激しい競合のなかで安定した経営を推進していくためには、高次な労使関係は絶対条件です。そうした労使関係をつくる肝要は、相手を尊重する姿勢であり、とりわけ種々の権限を有する経営側の姿勢は重要です。…私たちも経営に対する関心を高め、建設的な意見・提言を行う姿勢が必要です。こうした関係作りに向けた環境整備を進めていきます」と労使協調、労使一体化を宣言した。

 郵政資本は9月末をもって1万4000人にも及ぶ65歳以上の「期間雇用」労働者の一斉解雇を打ち出していた。「65歳定年制」を記した就業規則を理由としているが、これまでは65歳を超えても契約更新をくり返していたのであり、明らかに「赤字」を理由にした一方的なリストラ攻撃だ。しかし、この攻撃に対してJP労組は何の方針も出さず容認した。支店によっては80人以上の欠員が発生し、4時間に及ぶ時間外労働が強制され、6割近くにまで拡大された現場の「非正規雇用」労働者は過労死寸前まで追い込まれている。さらに郵政資本は\果主義賃金への転換(人件費一律3割カット)班別に損益に責任を負い、「利益」が出なければ現場が自腹を切る「班別損益制度」の導入「適正な要員配置」と称するさらなる人員削減=「非正規雇用」化を徹底しようとしている。これに対してJP労組は「労使共同宣言」の再確認を方針とし、「ユニオンショップ協定」締結にむけて「30万組合員実現」なる「方針」で本工主義を徹底させた帝国主義労働運動へと純化を深めている。